シカクいアタマをマルくする。~未来へのチカラ~

中学入試問題は、子どもたちの“未来へ学び進むチカラ”を試しています。
そこには「こんなチカラを持った子どもを育てたい」という各中学のメッセージが込められています。
この「シカクいアタマをマルくする。」中学入試問題の新シリーズでは、そんな子どもたちの“未来へのチカラ”を問う入試問題から、その出題意図(アドミッション・ポリシー)と、子どもたちへのメッセージを探っていきたいと思います!

出題校にインタビュー!

山脇学園中学校

2022年06月掲載

山脇学園中学校の国語におけるアドミッション・ポリシーを聞いてみました。

3.記述への対応力を持った受験生が増加している

インタビュー3/3

入学時の生徒の力を見ると、近年どんな変化がありますか?

小泉先生 私も入試問題でこの作品を取り上げたい、と思っていたものが実はありまして、それを今年出しているんです。その中で思ったことが、意見論述の問題に対応できる生徒が入学してきているなと感じています。意見論述とか記述問題に関しては今まで白紙の場合も結構あったのですが、ここ数年は必ず何かが書いてあります。私達も「部分点があります」ということを学校説明会でも話をしていますので、記述に対応しようとしている子たちが受験しているなという印象です。思考力とか表現力が伸びているような子が一番受験してきているのではないかと思っています。

山脇学園中学校 授業風景

山脇学園中学校 授業風景

他者にきちっと向き合う姿勢が必要

現在、受験生が国語を学ぶ上において、国語力を身につけるのにどんなことをしたらいいのか、という点についてまずは教えてください。

砂口先生 我々も大学受験生を日々指導していますが、「日本語だから勉強しなくてもいいや」という考えがどこかにあるうちには、なかなか成長しないと思っています。同じ日本語であっても、他者が書いたあるいは他者が話した言葉である限り、その背後には他者の価値観、自分とは異なる価値観があるわけです。それにきちんと向き合おうとする姿勢がなければ、その言葉に込められた思いだとか考えだとか、価値観というのを本当の意味で理解するっていうことは難しいと思います。

山脇学園中学校 掲示物

山脇学園中学校 掲示物

記述答案作成は大人がきちんとチェックしてあげる環境が作れるとよい

最後に、国語において親が受験生に対してどうサポートすることができるか、何かアドバイス的なものをいただけますか。

砂口先生 よく入試相談の説明会でも言っていることですが、「できればお子さんの書いた記述答案を大人の方にきちんと見てほしい」ということです。それは中学入試の先生方だけではなくて、保護者の方でもある程度はできると思うんです。保護者の方々にすればそんなに難しい文章なわけではないので、日本語としてのまとめ方や、問いの設問要求をきちんと押さえているかとか、そういうところも含めて見てあげるといいのでは、と思います。

記述答案作成については、1人でやっていても、どこまで詰め込んでやるべきか見えてこない部分があります。保護者の方もそれで悩むことがあるかもしれませんが、その際には中学受験塾の先生方と保護者の方で連携していただいて指導してもらうのもいいかな、という気がします。

最悪なのは空白のまま提出することです。記述は選択問題とは違って部分点が取れますから、とにかく最初は問いに食らいついて自分で答えを作ってみることです。それで、できたところは「このポイントを押さえられているね」「よくやったじゃん」で終わるのではなく、もっと突き詰めていくためにはどうしたらいい?みたいな形で指導していくのがいいのではないでしょうか。

山脇学園中学校 校舎内

山脇学園中学校 校舎内

インタビュー3/3

山脇学園中学校
山脇学園中学校1903年に山脇玄、山脇房子夫妻により牛込白銀町に設立された。3年後には赤坂檜町に新校舎を建設し、移転とともに高等女子實脩学校となった。1908年には高等女学校令にあわせて山脇高等女学校と改称し、1935年には東洋一の女学校の校舎と称された白亜の新校舎を、現在の地である赤坂の丹後町に建設、移転した。
初代校長山脇房子は、建学の精神を「高い教養とマナーを身につけた女性の育成」とした。創設当時、明治という時代の中にあって、「良妻賢母」が女子教育の目標とされることが多い中、夫妻の理想は、欧米諸国のレディに見劣りしない教養ある女性を育成することにあった。2023年で創立120周年を迎え、豊かな教養と高い人間性を育む伝統の継承と、未来社会で活躍する力の育成をめざしている。
国際社会で活躍する志と資質を育成する「イングリッシュアイランド」、科学を通じて社会に貢献する志を育てる「サイエンスアイランド」、蔵書を収納する書架に加え、グループワークやプレゼンエリアを備えた探究活動の拠点となる「ラーニングフォレスト」のほか、最大300の自習席を配置した「セルフスタディアイランド」など、施設も充実している。これらの施設も活用し、人文・社会・自然の各分野の視点を融合した「総合知」をコンセプトに、探究活動や教科横断型授業で、社会で活用できる実学的な学びを実施している。
中学1年では「琴」、中学2年で「礼法」、中学3年で「華道」を習う。ダンスは体育とは別で6年間必修である。体育祭で踊る、中学3年の「メイポールダンス」と高校3年の「ペルシャの市場にて」は、山脇学園の伝統となっている。