出題校にインタビュー!
大妻多摩中学校
2022年02月掲載
大妻多摩中学校の国語におけるアドミッション・ポリシーを聞いてみました。
2.文章記述問題はいろいろな聞き方で出題
インタビュー2/3
本文は傍線部前後だけでなく全体を読もう
国語の入試問題で、受験生のどんな力を見たいとお考えですか。
井上先生 国語の入試問題ですから、論理的に読み解いて理解する読解力を第一に見ています。
読解力の前提となるのが、「言葉の意味を知っている」ことです。見聞きしたことがある言葉については「こういうことだ」とわかるようにしておきましょう。その上で、文章を論理的に読み解けること。設問文も同様です。
本文の傍線部の前後から答えを導き出そうとしがちですが、文章全体をしっかり読み切った上で、傍線部について考えるようにしましょう。文章全体をしっかり読むことは「要約する力」にもつながります。全体を読んだ上で、最後の文章記述問題に取り組んでもらいたいですね。
大学入学共通テストでは設問内に会話文の導入が見られます。2021年度第1回入試では、説明文の文中の傍線部について、3人の生徒が話し合っている会話文の空欄に適切な言葉を入れる選択問題を出しました。そうした少し複雑な、きちんと読まなければ解けない問題も出題して、「しっかり読める力」を測っています。
大妻多摩中学校 図書室
物語文は擬似体験で登場人物の思いを想像する
小野先生 物語文の読解は、他者に対して想像力が働くかどうかがとても大事です。子どもは大人ほど人生経験が豊富ではありません。物語を読んで擬似体験をし、登場人物の立場ならどう思うだろうかと想像してもらいたいですね。
2021年度第1回入試の物語文の主人公(小学6年生)は、幼い頃に母親を亡くしています。小学生で親を亡くす経験はそう多くがしているわけではありません。どんな心持ちになるのか想像することに、入試で物語文を取り上げる大きな意味があると思っています。
大妻多摩中学校 校舎内
手紙の文章記述は本文全体の読解も求められる
井上先生 入試では自分の考えを論理的に文章化できる表現力も見ています。文章記述をさせると、しっかり読めているか、設問の意図を正確にとらえているかなど、いろいろなことがわかります。
2021年度第1回入試の物語文の文章記述は、主人公になったつもりで、天国のお母さんに「手紙を書く」問題です。自由に書いていいわけではなく、物語を読んで、主人公がどんなことに感化を受けて、何を目指そうとしているのかを押さえます。本文全体の読解が求められる問題です。
文章記述はいろいろな聞き方の問題を出しているので、様々なパターンに対応できるようにしておきましょう。
漢字の書き取りはニュースで見聞きする言葉を出題
井上先生 漢字の書き取り問題は、ニュースで見聞きするような言葉から出題しています。新聞を読むなど日ごろから世の中の出来事に興味・関心を持っている受験生にとっては、なじみのある言葉が多いと思います。
「この球場のシュウヨウ(収容)人数は三万人だ。」「手洗いのシュウカン(習慣)をつける。」などはよく耳にしましたね。習った言葉が実際にどのように使われているかわかると、身につきやすいでしょうね。
小玉先生 なぜ語句を学ぶのか、その理由の1つは、社会に出て通用する力を身につけるためです。ですから、身近な話題の中で出てくる言葉を漢字に置き換えられるかどうかも見ています。ニュースによく出てくる言葉を漢字で書くようにするといいでしょう。
大妻多摩中学校 掲示物
汚い字は間違いの元。丁寧さを心がけて
井上先生 国語の入試問題では誤字・脱字は厳しく減点します。本文にある漢字にもかかわらず、一本足りないといった間違いがあります。それだけで1点減点です。普段から正しく記述することを心がけてほしいですね。
小野先生 誤字・脱字は最近増えているわけではなく、昔も今も一定数います。
ただし、字が汚い子どもは確実に増えています。丁寧さがないので、漢字の書き取りも間違えやすいと思います。下手でもいいから丁寧に書いてほしいですね。
丁寧に書くように、入学後はどのように指導されているのですか。
小野先生 私は結構うるさく指導しています。答案だけでなく提出物もすべて、漢字もひらがなも「こういう字を書いてはいけません」と赤字で手本を書きます。例えば「見」のはね上げるところをはらってしまうと「貝」のように見えます。「これは『見』ではないので間違い」と指摘します。
母語だから自分流でいいと思ってしまうのでしょう、くせ字はなかなか直りません。明治大学法学部の国語の入試問題は、表紙の注意事項に、崩した字は減点する旨を明記しているので、これを高3の授業で電子黒板に写して見せて“警告”します。さすがに生徒も「これはまずい」と気づくようです。
大妻多摩中学校 図書室
インタビュー2/3
国際化と女性の社会進出が求められる時代を背景に、大妻多摩は「わたしの力を、未来のために」をスローガンとして、「社会と世界に貢献できる女性の育成」を目指している。「世界」を視野に入れた活躍を目指すべく、多彩なプログラムで構成された「英語・国際教育」を実施。