シカクいアタマをマルくする。~未来へのチカラ~

中学入試問題は、子どもたちの“未来へ学び進むチカラ”を試しています。
そこには「こんなチカラを持った子どもを育てたい」という各中学のメッセージが込められています。
この「シカクいアタマをマルくする。」中学入試問題の新シリーズでは、そんな子どもたちの“未来へのチカラ”を問う入試問題から、その出題意図(アドミッション・ポリシー)と、子どもたちへのメッセージを探っていきたいと思います!

出題意図

フェリス女学院中学校

2021年11月掲載

「こんなチカラを持った子どもに来てほしい」
「こんなチカラを持った子どもを育てたい」
私学のメッセージ(=アドミッション・ポリシー)はココにあった!

フェリス女学院中学校の理科が求めているチカラとは?

フェリス女学院中学校
1多角的にものを見るチカラ

今回の問題は、文章や図、表を読み取りながら、特定の地層がいつごろ、どのような原因でできたのかを推測し、説明する問題でした。理科の問題ですが、社会で学ぶ知識も含んだ問題になっています。学校では教科に分けて勉強しますが、実際に疑問をもったり、興味をもったりする時に教科は関係ありません。物事は1つなので、小学生のレベルでもいろいろな観点から見る、ということを大切にしてほしいという思います。

2さまざまな知識と関連づけて考えるチカラ

埋め立て地をボーリングしたら、1.8メートルから4.5メートルの所に明らかに人工物が入っている。その中には熱で変形したガラス片があった。場所は横浜…。文章や図、表から読み取った情報を関連づける時にも、教科の枠にとらわれずに、柔軟に関連づけながら考える、ということを意識しましょう。それが深く理解するために欠かせない方法だからです。結果には必ず原因があります。1つ1つの情報を手がかりに、なぜ、そういう地層ができたのかを推測し、筋道立てて考える力は、入学後の学習にも大いに役立つと思います。

3自分の考えを筋道立てて説明するチカラ

理科でも説明する問題をいくつか出しています。国語ではないので、それほど長い記述は必要ありません。主語と述語がはっきりしている文章を書いてもらえばいいと思います。分かったつもりで自分の言葉で書こうとすると、意外と伝わらないことがあります。説明を求められている問題では、的確に伝えるということを心がけてください。