シカクいアタマをマルくする。~未来へのチカラ~

中学入試問題は、子どもたちの“未来へ学び進むチカラ”を試しています。
そこには「こんなチカラを持った子どもを育てたい」という各中学のメッセージが込められています。
この「シカクいアタマをマルくする。」中学入試問題の新シリーズでは、そんな子どもたちの“未来へのチカラ”を問う入試問題から、その出題意図(アドミッション・ポリシー)と、子どもたちへのメッセージを探っていきたいと思います!

今月の額面広告に掲載されている問題はこれだ!

鎌倉学園中学校

2021年10月掲載

鎌倉学園中学校【国語】

2021年 鎌倉学園中学校入試問題より

*文章について
紙面の都合により割愛しております。
文章はこちらからご覧いただけます。
朝日新聞社に無断で転載することを禁じます。(承諾番号:21-2845)

次の*文章およびグラフを読んで後の問いに答えなさい。
字数指定がある場合、句読点・かぎかっこ等の記号は一字として数えること。

問題図 会議の実施(じっし)と会社の業績

(令和元年五月十二日付『朝日新聞』を一部改変)朝日新聞社提供

(問)会議の実施と会社の業績とに相関関係があると仮定した場合に、この二つの関係についてグラフから読み取れることを五十字以内で説明しなさい。

中学入試問題は、子どもたちの“未来へ学び進むチカラ”を試しています。
そこには各中学の「こんなチカラを持った子どもを育てたい」というメッセージが込められています。
では、この鎌倉学園中学校の国語の入試問題には、どういうメッセージが込められていたのか、解答・解説と、日能研がこの問題を選んだ理由を見てみましょう。(出題意図とインタビューの公開日については更新情報をご確認ください。)

解答と解説

日能研による解答と解説

解答例

会議の時間を短くし、会議が社内業務に占める割合を高めることが、会社の業績を上昇させることにつながる。

解説

グラフから、会議の実施と会社の業績の関係について読み取れることを記述します。

最初に、グラフに示されていることがらや数値をていねいに確認していきましょう。また、グラフに示されたことがらや数値について幅広く目を向け、比較しながら会議の実施と会社の業績の関係について読み取れることをさぐりましょう。

両者の関係をとらえやすくするために、業績が「上昇」している会社と、「下降」している会社という、両極端の会社の状況を比べます。まず、会議「1回あたりの平均所要時間」は、業績が「上昇」している会社は、67.2分であるのに対して、「下降」している会社は、79.5分です。業績が「上昇」している会社は、「下降」している会社よりも、会議の時間が短いとわかります。

次に、「社内業務に占める割合」は、業績が「上昇」している会社が22.7%であるのに対して、「下降」している会社は19.1%です。業績が「上昇」している会社は、「下降」している会社よりも、社内業務に占める会議の割合が高くなっています。

このことは、何を意味しているのでしょうか。まず、会議の時間を短くすることが、会社の業績を上昇させるうえで大事そうです。しかし、会議の時間を短くしても、グラフからわかるように、業績が「横ばい」になる可能性があります。会社の業績を上昇させるうえで、会議の時間を短くすることとともに大事なのは、会議が社内業務に占める割合を高める、すなわち、会議をはじめ、社内業務を効率化することではないかという見当がつきます。以上をもとに記述します。

日能研がこの問題を選んだ理由

国語の試験のなかで、文章の読み取りに加え、社会科で扱われるようなグラフの読み取りに取り組む形になっています。文章やグラフなど、情報を読み取るのに必要な考え方を、教科を超えて学び、使えるようにすることや、示された情報の一部にだけ目を向けるのではなく、幅広く目を向けて柔軟に考えることが、子ども達がこれからの人生を歩んでいくうえで大切だというメッセージが、設問に込められているように感じられます。

以上のことから、日能研ではこの問題を□○シリーズに選ぶことにいたしました。