シカクいアタマをマルくする。~未来へのチカラ~

中学入試問題は、子どもたちの“未来へ学び進むチカラ”を試しています。
そこには「こんなチカラを持った子どもを育てたい」という各中学のメッセージが込められています。
この「シカクいアタマをマルくする。」中学入試問題の新シリーズでは、そんな子どもたちの“未来へのチカラ”を問う入試問題から、その出題意図(アドミッション・ポリシー)と、子どもたちへのメッセージを探っていきたいと思います!

出題意図

学習院女子中等科

2021年01月掲載

「こんなチカラを持った子どもに来てほしい」
「こんなチカラを持った子どもを育てたい」
私学のメッセージ(=アドミッション・ポリシー)はココにあった!

学習院女子中等科の数学科が求めているチカラとは?

学習院女子中等科/先生
1問題文を読み解くチカラ

入試の採点をしていると、時折、問われていることと違うことを答えていたり、問題の意図とは異なる解釈をして解答している答案に当たることがあります。これは恐らくそれまでに類題をたくさん練習してきた受験生が、実際に問われていることとは異なるにもかかわらず、自分が練習してきた問題に沿って解答しているものと考えられます。
まずは問題文をよく読み、問題で問われていることをしっかりと把握した上で、今までの勉強の成果を出していただきたいと思います。

2順序よく考えるチカラ

本校では考えるプロセスを大切にしています。普段の学習から、答えが合っているから良しとするのではなく、答えを導き出すまでの道筋が合っているかを確かめましょう。2つの間違いによって、たまたま答えが合うこともあるからです。また、考える際に手を動かすことが習慣づくと、問題文に書かれている状況を把握したり、考えを進めたりする手立てになります。

3自分で考えたことを伝えるチカラ

今回の問題もそうですが、自分が考えたプロセスを書く問題を出しているのは、自分の考えを伝える力をつけてきてほしいと考えているからです。プロセスを書くには、普段からお友だちと解答を見合ったり、問題集の解答をきちんと読んだりして、こういうところが大事なんだなと理解することが大切です。それは中学生、高校生になっても必要なことなので、自分だけで完結せずに、相手に伝えるということも意識してほしいと思います。