シカクいアタマをマルくする。~未来へのチカラ~

中学入試問題は、子どもたちの“未来へ学び進むチカラ”を試しています。
そこには「こんなチカラを持った子どもを育てたい」という各中学のメッセージが込められています。
この「シカクいアタマをマルくする。」中学入試問題の新シリーズでは、そんな子どもたちの“未来へのチカラ”を問う入試問題から、その出題意図(アドミッション・ポリシー)と、子どもたちへのメッセージを探っていきたいと思います!

出題意図

麻布中学校

2020年10月掲載

「こんなチカラを持った子どもに来てほしい」
「こんなチカラを持った子どもを育てたい」
私学のメッセージ(=アドミッション・ポリシー)はココにあった!

麻布中学校の理科が求めているチカラとは?

麻布中学校/先生
1初見の事柄をおもしろがるチカラ

この問題のテーマは「ウナギ」です。ウナギの生態を知らなくても、リード文をしっかり読めば解けるように作問しています。
伝えたいこと、知ってほしいことを文章にしているためリード文は長めですが、小学生が読んでもわかる文章にしているつもりです。文章慣れも必要ですが、生物の不思議など新しい知見に触れることをおもしろがってほしいと思います。

2「形」という科学的な視点を持つチカラ

入試問題では一貫して科学的視点を問うことを大切にしています。この問題では、まず「生き物の姿形には意味がある」というメッセージを受けとめてもらいたい。写真のように、ウナギは生まれたばかりと稚魚では姿形が違います。それぞれどんな意味(利点)があるのか注目して再度リード文を読み返すと、見えてくるものがあると思います。

3持っている知識と与えられた情報を結びつけて考えるチカラ

リード文を読むと、「海流に乗って移動する」「川をさかのぼる」といったヒントがあります。そのヒントと写真を照らし合わせて考えます。文章の内容をきちんと解釈して事実として受け取った上で考える、という基本ができることを示してもらいたいと思います。