出題校にインタビュー!
栄東中学校
2020年10月掲載
栄東中学校の国語におけるアドミッション・ポリシーを聞いてみました。
3.栄東が求めている生徒像はいろんな経験をしている子
インタビュー3/3
やみくもに読書しても読解スピードを上げることはできない
文章量が多いと必然的に読解スピードが速くないと設問に答えられないと思うのですが、どうしたら読むスピードを上げられるのでしょうか?
佐藤先生 読むスピードを上げるにはとても時間がかかります。鍛えられないわけではないのですが、特に評論文は、テーマ読解がある程度出来ると、「この考え方、どこかで読んだことがある」ということがわかるだけでスピードが上がっていくはずです。読解の技法は小学校から中学校にかけて学んでいきますので、以前に読んだり聞いたりしたことがある内容であれば、理解は進むと思います。
もちろん、本をたくさん読むこともスピードアップや言葉を覚えることには繋がりますが、やみくもに読んだからといって速くなるわけではありません。初めて読むようなテーマだとスピードが遅くなるのは、小学生でも高校生でも同じだと思います。
入試広報センター・国語科/佐藤 正行先生
親は子どもの話に耳を傾けてあげることが必要
栄東を目指す受験生が国語を学習するにあたり、どのようなことを意識したり取り組んだりしていけばよいでしょうか?
大塚先生 小学校時代にはいろんなことを経験して欲しいと思います。旅行や読書、ニュースを読んだりした中で、自分なりの感想を持てることが受験に限らず必要になってくると思います。いろんなことを積極的に体験する姿勢があるといいですね。
そうした子どもに育てるために親ができることはありますか?
佐藤先生 親が子どもの話をよく聞いてあげることですね。子どもが体験したことを話せる場がないと意見があっても表現ができないので、記述力にも影響します。親はとにかく聞いてあげる役割に徹することが国語力向上に結び付くと思います。
伊藤先生 言葉が重くなってしまう子どもの親は、ちょっと喋りすぎたり、先回りしたりしすぎる傾向にあるように思います。そうすると子どもが自分の意見を言わなくなり喋らなくなってしまいます。待っていると喋るときもあるので、その子自身が発信できるよう大人がじっと待ってあげると良いと思いますね。
栄東中学校 図書館
インタビュー3/3
平成4年に中学校が開校し、中高一貫教育が開始された。時代の変化に先駆けて、アクティブ・ラーニングを取り入れ、「①授業、②校外学習、③キャリア、④部活動」という4つを軸に分けて展開している。授業での工夫という枠を超えて、生徒の学びの場すべてをアクティブ・ラーニング実践の場ととらえ、学校そのものがアクティブ・ラーニングの場である。特定の教員が実践するのではなく、全教員がアクティブ・ラーニングの実践者であることが最大の特徴である。