シカクいアタマをマルくする。~未来へのチカラ~

中学入試問題は、子どもたちの“未来へ学び進むチカラ”を試しています。
そこには「こんなチカラを持った子どもを育てたい」という各中学のメッセージが込められています。
この「シカクいアタマをマルくする。」中学入試問題の新シリーズでは、そんな子どもたちの“未来へのチカラ”を問う入試問題から、その出題意図(アドミッション・ポリシー)と、子どもたちへのメッセージを探っていきたいと思います!

出題意図

栄東中学校

2020年10月掲載

「こんなチカラを持った子どもに来てほしい」
「こんなチカラを持った子どもを育てたい」
私学のメッセージ(=アドミッション・ポリシー)はココにあった!

栄東中学校の国語科が求めているチカラとは?

栄東中学校/先生
1言葉を適切に使うチカラ

合格したいという気持ちからなのか、受験生にとって言葉は「テストを解くための道具」として捉えていることが多いように感じます。言葉の奥にはそれを発する人の気持ちや人生がある、ということを知ってほしいという思いがありますので、栄東では授業や学校生活を通じて日々言葉に触れられるような環境が用意されています。入試ではきちんと言葉が適切に使われているかどうかを見ています。ある程度のスピードで文章が読めて、言葉をある程度使いこなせる子が、伸びていくと感じますので、出題を通じて確認していきたいと思っています。

2自ら発信し、周りを巻き込むチカラ

建学の精神「人間是宝」は、人は宝であるという意味です。
やりたいことを実現するためには人材が必要ですが、どのように仲間を募って実現していくかは非常に重要なポイントです。仲間を得るためには、自分の考えに賛同してもらわないといけないわけで、どう自己開示して訴えかけていくのか、それを栄東では「発信力」だと考えています。自分の体験を語ったうえで「だからこうしたいんだ」という思いが伝われば、必然的に周りを巻き込むことが出来ると思いますので、ぜひ栄東ではそのような力を身に付けてもらいたいと思っています。

3長い文章を読むことに屈しないチカラ

栄東の国語は記述が多く、文章は長めで難しいといった印象があるようですが、逆に言うと長い文章を読むのが苦にならない受験生であれば大きなアドバンテージとなります。学校説明会等、事前に受験生には伝えていますが、ここ数年で国語全体の文字数は1万字程度になってきました。1万字というと結構なインパクトがあるものの、受験生の多くはきちんと最後まで解答欄を埋めています。長文に向き合って、読解するチカラを身につけましょう。