シカクいアタマをマルくする。~未来へのチカラ~

中学入試問題は、子どもたちの“未来へ学び進むチカラ”を試しています。
そこには「こんなチカラを持った子どもを育てたい」という各中学のメッセージが込められています。
この「シカクいアタマをマルくする。」中学入試問題の新シリーズでは、そんな子どもたちの“未来へのチカラ”を問う入試問題から、その出題意図(アドミッション・ポリシー)と、子どもたちへのメッセージを探っていきたいと思います!

出題意図

学習院中等科

2020年08月掲載

「こんなチカラを持った子どもに来てほしい」
「こんなチカラを持った子どもを育てたい」
私学のメッセージ(=アドミッション・ポリシー)はココにあった!

学習院中等科の理科が求めているチカラとは?

学習院中等科/先生
1提示資料の情報を分析するチカラ

初見の資料を使った問題は、分析力がポイントになります。この問題は、明治期の地図、現在の地図、ハザードマップの3つの地図から情報を読み取って整理できれば解ける問題だと思います。現在と明治期の地図の違いは何か、それがハザードマップとどう関連しているか、分析します。

2世の中の動向に関心を持つチカラ

「ハザードマップ」は小学校の理科の授業では触れません。けれど、洪水被害が多い昨今、ニュースで見聞きしていると思います。教科書の学びだけでなく、世の中の動きに目を向けて、学習したことと実社会で起こっていることを結びつけてとらえてほしいですね。この問題をきっかけに、「住んでいる地域はどうだろう?」と踏み込んで考えてもらえたらと思います。

3リード文をていねいに読むチカラ

この問題はハザードマップの用途を知っていれば解きやすかったでしょう。たとえ知らなくても、どんなものかわかるようにリード文で説明しています。
教科の枠を超えた内容を取り上げる際は、リード文を読めば手がかりがつかめるように作問しています。したがって、ていねいに読む力も求めています。問題中に知らない用語があっても、驚かず、あきらめないで取り組んでほしいと思います。