シカクいアタマをマルくする。~未来へのチカラ~

中学入試問題は、子どもたちの“未来へ学び進むチカラ”を試しています。
そこには「こんなチカラを持った子どもを育てたい」という各中学のメッセージが込められています。
この「シカクいアタマをマルくする。」中学入試問題の新シリーズでは、そんな子どもたちの“未来へのチカラ”を問う入試問題から、その出題意図(アドミッション・ポリシー)と、子どもたちへのメッセージを探っていきたいと思います!

出題意図

東京女学館中学校

2020年04月掲載

「こんなチカラを持った子どもに来てほしい」
「こんなチカラを持った子どもを育てたい」
私学のメッセージ(=アドミッション・ポリシー)はココにあった!

東京女学館中学校の理科が求めているチカラとは?

東京女学館中学校/先生
1初めて見る問題に対応するチカラ

競技用車いすは一般用とは違いますし、競技によっても形状や機能性が異なります。「どうしてこのようになっているのか?」と考えるきっかけを与える素材ではないかと思い、入試問題に取り入れました。
この問題の「左右反対に力をかけると回転する」というのは、受験生はまったく触れたことがありませんが、知らないことを想像することをおもしろがってもらいたいですね。初見の問題でも設問の流れを追ってその意図を読み取れば、解答の糸口がつかめるようにしています。

2日常の経験を生かすチカラ

どのように力を加えるとどう動くかは、車いすに乗った経験があると考えやすかったかもしれません。原理・原則と日常生活を結びつけられると、理科がおもしろくなってくると思います。遊びも含めいろいろな経験をして、引き出しをたくさん作っておきましょう。

3「こうすると、こうなる」と想像するチカラ

また、この問題では力の向きと動きの関係を想像できるかどうかも試しました。正解できた受験生は、右手の力の向きと車輪の動き、左手の力の向きと車輪の動きをそれぞれ考えて、全体ではどのような動きになるのか、段階を踏んで考えることができたのではないかと思います。