シカクいアタマをマルくする。~未来へのチカラ~

中学入試問題は、子どもたちの“未来へ学び進むチカラ”を試しています。
そこには「こんなチカラを持った子どもを育てたい」という各中学のメッセージが込められています。
この「シカクいアタマをマルくする。」中学入試問題の新シリーズでは、そんな子どもたちの“未来へのチカラ”を問う入試問題から、その出題意図(アドミッション・ポリシー)と、子どもたちへのメッセージを探っていきたいと思います!

出題意図

山脇学園中学校

2020年02月掲載

「こんなチカラを持った子どもに来てほしい」
「こんなチカラを持った子どもを育てたい」
私学のメッセージ(=アドミッション・ポリシー)はココにあった!

山脇学園中学校の理科が求めているチカラとは?

山脇学園中学校/先生
1失敗の経験から学ぼうとするチカラ

この問題は、「うまくいかなかった」実験について聞いています。失敗したとき、「次にどうするか」こそ大事です。失敗したら受験生はどう考えるか聞いてみたいと思い、頭の中であれこれ試行錯誤する思考実験のつもりで出題しました。
外遊びなどの実体験が豊富なお子さんは、失敗をたくさん経験しているでしょう。そうしたお子さんは、失敗から学ぶ力があるのではないかと思います。

2あきらめないで挑戦するチカラ

文章記述問題では、あきらめないで何とかして答えを導き出そうとする粘り強さも見ています。答案を見ると、「挑戦しよう」と前向きに取り組む受験生が増えており、無答はかなり減ってきている印象があります。
6割程度が「風よけを取り付ける」という解答でしたが、船そのものの工夫ではなく、池の環境や池にすむ生きものに注目した答えが思いのほか多く、印象に残りました。自分なりのアプローチを考えてくれたと思います。

3他者に「伝えよう」とするチカラ

この問題は最後の問題でしたが、受験生は思っていた以上に書いてくれました。ただ、言いたいことはなんとなく分かるけれど、言葉足らずな記述が目立ちました。普段から他者に伝えることを意識して書きましょう。短い文章で書くと、主語と述語の関係がはっきりして言いたいことが伝わりやすくなります。