シカクいアタマをマルくする。~未来へのチカラ~

中学入試問題は、子どもたちの“未来へ学び進むチカラ”を試しています。
そこには「こんなチカラを持った子どもを育てたい」という各中学のメッセージが込められています。
この「シカクいアタマをマルくする。」中学入試問題の新シリーズでは、そんな子どもたちの“未来へのチカラ”を問う入試問題から、その出題意図(アドミッション・ポリシー)と、子どもたちへのメッセージを探っていきたいと思います!

出題校にインタビュー!

不二聖心女子学院中学校

2019年12月掲載

不二聖心女子学院中学校の国語におけるアドミッション・ポリシーを聞いてみました。

3.グローバルな社会貢献や、誰かのために働くことを目指す生徒が多い不二聖心女子学院

インタビュー3/3

グローバルな視点で「誰かのために」を考える

アドミッションポリシーも時代が変わってきて、これから変えていこうと思うこと、考えていることはありますか?

蒔苗先生 根本は変わらないのですが「一人一人が神の愛を受けたかけがえのない存在である」ということをきちんとわかっていく、これがどの時代であってもうちの学校はなくすことができないものです。使命感の問題も、私だけよければいいという考えは子ども達に求めていないので「誰かのために」という生き方を選択していくことを望んでいます。

最近は、誰かのためにという対象がかつての現場に比べてグローバルに広がっていて、より世界のどこかの誰かのためにという姿勢を持つ生徒が増えてきたと感じています。留学制度も充実してきており、そんな中で育ってきた生徒たちが周りに対してもいい刺激を与えながら環境を変えていっているということは、以前と比べて変わってきている点ではないかと思います。

不二聖心女子学院中学校 先生

不二聖心女子学院中学校 先生

学年で1割以上の海外留学生も

平山先生 社会に貢献する女性を育てるという言葉もありますが、卒業生の多くは社会貢献、誰かのために働きたいということを思っている生徒が多いように思います。また会社の枠に収まらないで起業をするバイタリティのある子や、青年海外協力隊などに参加する生徒など、この学校規模では多いと感じています。

また高校生での1年間の留学制度も充実してきまして、学年で1割超える生徒が留学に行くようになりました。かつては大学在学中または卒業した後に海外経験していたものが、だんだんと低年齢化してきています。保護者が若いうちにそういう経験をさせたいんだなという考えをお持ちなんだと思われます。

1年の経験を経てきた子たちは、留学の過程で英語力だけでなく、協調性は保ちつつも自分の意見をきちんと表現する力を養ってきており、戻ってきた後には成長したなと本当に感じますね。

蒔苗先生 子ども達には、小6の作文の段階では「身近なところ」、そこから「誰かのために」と考え始めて、高3の仕上げの段階でそこまで行ってくれればいいなと思います。

最後に不二聖心女子学院への入学を目指している方に向けてメッセージをお願いします。

平山先生 一日一日の勉強が一人一人の成長につながっていくはずですので、それを信じて頑張っていただきたいと思います。

蒔苗先生 国語の勉強に関しては再三のことになりますが、今行っている勉強が机上の勉強にとどまることなく、人生におけるかけがえのない体験となりうる「名文」との出会いが待っていますので、そこに意味を見出して学習に励んでください、というのが強くお伝えしたいところです。

また、この学校には「誰かのために何かを」ということを日常的に考えられる環境があります。それがあなたの幸せにつながっていくということがありますので、ぜひそのような場を見つけていって欲しいですし、縁があって不二聖心女子に来られることがあれば、そのための国語力を一緒に身に付けていきましょう。

不二聖心女子学院中学校 校舎

不二聖心女子学院中学校 校舎

インタビュー3/3

不二聖心女子学院中学校
不二聖心女子学院中学校1920(大正9)年に岩下清周によって創立された温情舎小学校が前身。1945(昭和20)年、聖マグダレナ・ソフィア・バラが1801年に創立したカトリックの女子修道会「聖心会」に経営移管され、1953(昭和28)年に高校が開校。1957年に現校名へ改称。
学校を一つの家庭と見なし、キリスト教的価値観に基づいた心の育成を目指す。日々の祈り、宗教の授業や、クリスマスなどの宗教行事を通して、生徒たちは祈りの心、温かな人間観を身につけ、見えないものへの価値に目を開いていく。一方で、世間ではおとなしい生徒が多いと思われがちだが、掃除をするときロッカーを動かしたり、課外授業ではテントを張ったりと、たくましいところも見受けられる。また、新入生1人に高校3年生の生徒がついて学校生活を手助けする「エンジェル制度」は、家庭的な同校ならではの制度。
富士山の裾野に位置し、木々が茂る森があるなど自然に恵まれた学習環境にある。聖堂や校舎はフランス風で、各々に聖人の名が付けられ、広い敷地にゆったりと配置されている。マリア館には図書館や美術教室などがある。生徒用コンピュータは、図書館でも利用できる。校内LAN、体育館の完成に続き、2002年に新しい寄宿舎寝室棟が完成した。
英語の徹底重視が特色。中学では毎日英語の授業があり、習熟度別のクラス編成を取り入れている。英語が得意でない生徒には補習を積極的に行い、特に中学では基礎力の定着を徹底している。またスピーチコンテストなどを通して「使える英語」を身につけることを目指す。
自主的な研究活動も重視され、中学1年で学年研究、中学2年でグループ研究、中学3年では個人で卒業研究をまとめる。中学1年生から英語・数学で習熟度別授業を実施。補習は英語・数学を中心に、その他の教科でも放課後や長期休暇を利用して中学から適宜行われている。併設の聖心女子大へは例年約60%が進学。現役合格率は90%以上で、早慶上智大など全国の難関大学に幅広く合格している。
国際理解教育も重視し、イギリス、アメリカ、韓国、台湾、フィリピン、タイ、カンボジア、の体験学習も活発。世界に広がる聖心のネットワークを生かして、アメリカ、カナダ、スコットランド、ニュージーランドへの1年間の姉妹校留学制度もスタート。2018年からは高校2年生全員が聖心の創立の地フランスを訪れる「ルーツへの旅」が始まる。伝統的な奉仕活動、国際理解教育、環境学習が評価され2012年にユネスコ・スクールに認定された。
クリスマスキャロル、奉仕の日、祈りの会などの宗教的な行事を通して、誠実に生きる喜びを体験する。老人ホームの慰問や駅の清掃などを行う奉仕活動も活発。寄宿舎では200名以上の生徒が、中1~高2までの縦割りの4グループと高3の1グループの計5グループで生活している。互助の精神のもと家庭的な雰囲気があり、また規則正しい共同生活を通して、自分で考え自分の責任で行動する自律心を養うことができる。
週5日制なので、週末には自宅に帰省。体育大会、秋のつどい、クロスカントリー大会、弁論大会、音楽鑑賞会など、学校行事も盛ん。