シカクいアタマをマルくする。~未来へのチカラ~

中学入試問題は、子どもたちの“未来へ学び進むチカラ”を試しています。
そこには「こんなチカラを持った子どもを育てたい」という各中学のメッセージが込められています。
この「シカクいアタマをマルくする。」中学入試問題の新シリーズでは、そんな子どもたちの“未来へのチカラ”を問う入試問題から、その出題意図(アドミッション・ポリシー)と、子どもたちへのメッセージを探っていきたいと思います!

出題校にインタビュー!

サレジオ学院中学校

2019年09月掲載

サレジオ学院中学校の算数におけるアドミッション・ポリシーを聞いてみました。

3.生徒には数学を通し、探求心を身に付けてもらえる教育を行っていきたい

インタビュー3/3

算数・数学的思考は大人になってからも使うもの

サレジオ学院中学校をめざそうとする子が普段からしておいた方がいい事ってどんなことがありますか?

斎藤先生 探求心や、見て美しいと感じるようなことは大切にしてほしいです。形やパターンの面白さは失ってはならない大切な子どもの心だと思うんですね。そこに算数的な要素は絶対にあるので、もっと見てみよう、考えてみようというのは大事だと感じます。

算数や数学のように数値化できるものって、社会人になった時、条件を整理する際にいらない条件を置いておいて単純化して考えたり、場合分けして考えたり、表にまとめたり、チャートにしたりできますよね。これってすべて数学的な考えですから仕事している中でも使えるはずなんです。その原点って算数の中にあるんです。

私も学生の頃はまわりから「数学って何で勉強する意味があるのか?」と聞かれたときにどう答えようか迷ったりしたものですが、いろいろと仕事する中で考えたのは、「考えている時には数学的思考を結構使っているよな」と思えるようになりましたね。

直接つながりは見出しにくいですが、「数学的な思考は大事だよな」とはみんな思っていますよね。

斎藤先生 脳の刺激として、大事な部分は算数を通して養われている部分は絶対ありますね。今のIT社会の基盤を作った偉大な経営者の方々みんなが数学ができたかどうかはわかりませんが、アイデアを出せる人って算数の力のおかげなのではないかと思います。そういう意味では、議論することや数字を見ることが嫌いだと、将来仕事をしていく際に苦労することもあるかもしれませんね。

サレジオ学院中学では理系と文系の割合に変化はありますか?

斎藤先生 理系6:文系4でほぼ変わらないです。高校2年から文系理系分かれるのですが、3クラスずつで変わらないものの、文系クラスは30名弱、理系クラスは30名強といった具合ですね。理系は90人ぐらいいて、医学部希望の子は本校の場合20名弱ぐらいとなっています。

サレジオ学院中学校 チャペル

サレジオ学院中学校 チャペル

数学的思考で問題解決ができる子が社会でも力を発揮できるようになる

サレジオ学院を卒業した生徒が、どういった人間になっていってもらいたいというのはありますか?

斎藤先生 他校と比べるわけではありませんが、世の中の子たちよりきちんと数学の技能を身に付けておいてほしいですし、6年間で議論してきた時間の中で、問題解決に向かう勇気や力強さを身に付けてほしいと思います。人によってはこの問題考えたくないとか、面倒くさいと感じてしまう子もいると思いますが、そこに立ち向かう思考力やマインドは持っていて欲しいです。

仕事をしていく中ではいろんな課題に遭遇すると思いますので、それを解決していくためのソリューションの一つを提示できる人になってもらえれば、会社の中でも重宝されるのではないかと感じます。

最後になりますが、サレジオ学院にはどういう子に入学してきてもらいたいですか?

斎藤先生 子どもらしい子ですかね。面白い・楽しいという心をきちんと持っており、かつ問題を解くことが好きであってほしいですね。数学科としては受験の先にも楽しい数学があるので、そこに興味が持てる子がいいですね。

小学校の先生でも算数が好きな先生でないと、なかなか教科書の表面的内容しか触れないことが多いかもしれません。しかし、なかなか時間的な制約がある中では難しいかもしれませんが、多くの先生や塾の先生方にはその部分を深堀して煮詰めておいてもらいたいと個人的には思っています。

サレジオ学院中学校 校内

サレジオ学院中学校 校内

インタビュー3/3

サレジオ学院中学校
サレジオ学院中学校ドン・ボスコ(1815年北イタリア生)が設立したサレジオ修道会が、1960(昭和35)年に目黒サレジオ中学校を創立。75年に川崎市鷺沼へ移転。91(平成3)年にはサレジオ学院へ改称。95年に港北ニュータウンに新築移転を果たす。大阪星光学院もサレジオ会により創立された姉妹校。
港北ニュータウン内に位置し、校地は約4万8千平方メートルの広さに及ぶ。そのなかにグラウンド、テニスコート、体育館、サブ・グラウンドを配するなど、校地の大半以上を充実したスポーツ用地が占め、大きな魅力のひとつとなっている。ほかにチャペル、ドン・ボスコシアター、サレジオホール(食堂)などの施設がある。
少人数の家庭的な雰囲気のなか、キリスト教精神に基づく情操教育を実践。週1時間の宗教の授業(中1は2時間)「朝のはなしの放送(人生の道しるべの話)」「カテキスタ(倫理・宗教教育を担当する人)」によるカウンセリング、生徒が自分らしく、いきいきと過ごせるコミュニケーションルームの設置などを通じて豊かな人間形成を目指す。
中学では学習姿勢を養うことを重点におくが、高3ですべての教科で演習中心の授業ができるようなカリキュラムを構成。英語は『New Treasure』を使用。中学の英会話も2分割授業を行うティームティーチングと、フィリピンと回線を結んで行うオンライン英会話を実施。高1までは4クラス編成、高2から文理分けし、6クラス編成として1クラスの人数を減らし、きめ細かな指導をする。補習は中学では英・数を中心に必要に応じて実施。夏期・春期講習は指名制・希望制で行い、高2・高3では約1週間の勉強合宿もある。大学受験も学校の授業だけで十分対応できる体制を整えている。夜9:00まで使用できる自習室がある。
サレジオ学院の基本方針「アッシステンツァ(ともに居ること)」のもとで明るく家庭的な校風が築かれてきた。学校行事は多彩で、四季折々のプログラムが用意されている。特に感謝祭、慰霊祭、クリスマスの集いは学校の個性が表れる。そのほか林間学校(中1)、スキー教室(中2)、研修旅行(中3卒業後、全員、イタリア)、フィリピンの語学研修(高校、希望制)、文化祭、秋季校外学習、マラソン大会など。クラブ活動は文化部6、体育部9、同好会5あり、活動は週3日。中学テニス部は2年連続全国優勝の快挙を成し遂げた強豪だ。独特なカテキスタは、サレジオ会員を中心とする先生のグループで、宗教の時間などを通じて生徒の心のケアに対応している。