シカクいアタマをマルくする。~未来へのチカラ~

中学入試問題は、子どもたちの“未来へ学び進むチカラ”を試しています。
そこには「こんなチカラを持った子どもを育てたい」という各中学のメッセージが込められています。
この「シカクいアタマをマルくする。」中学入試問題の新シリーズでは、そんな子どもたちの“未来へのチカラ”を問う入試問題から、その出題意図(アドミッション・ポリシー)と、子どもたちへのメッセージを探っていきたいと思います!

出題意図

品川女子学院中等部

2019年04月掲載

「こんなチカラを持った子どもに来てほしい」
「こんなチカラを持った子どもを育てたい」
私学のメッセージ(=アドミッション・ポリシー)はココにあった!

品川女子学院中等部の理科が求めているチカラとは?

品川女子学院中等部/先生
1「定量的」の意味を読み取るチカラ

この問題のあとに、光の強さと光合成の関係を定量的に考える問題が続きます。その前に、そもそもなぜ定性・定量を学ぶのかを押さえてもらおうと、この問題を作りました。
小学生にとって定性・定量は新しいもののとらえ方です。リード文に、どんな意味か、どう表現されるか具体例を挙げて説明していますから、読解力があれば解ける問題だと思います。文章をしっかり読んで情報を読み取る「読解力」は、理科でも大切にしてほしい力です。

2「定量的」を日常生活に応用するチカラ

この問題の選択肢は「勉強するときの目標」です。理科で身につけたことは、理科だけ、勉強だけでなく、日常生活に応用できます。
本校では生徒全員が定期試験ごとに定量的な目標を立てています。「英語をがんばる」といった定性的な目標ではなく、教材の種類、ページ数、時間、頻度など、「どのように」がんばるかを具体化します。すると、やるべきことがはっきりして、振り返りもしやすくなります。

3知識を活用して思考するチカラ

この問題のあとに、光の強さと光合成の関係を表すグラフを提示しています。そのグラフは小学生が初めて見るような形をしています。リード文の読解力や光合成の知識も活用して、グラフが何を表しているか考えます。
入試には思考力を試す問題も出題しています。思考するにはある程度の知識量が必要です。覚える作業も怠らずに取り組むようにしましょう。