シカクいアタマをマルくする。~未来へのチカラ~

中学入試問題は、子どもたちの“未来へ学び進むチカラ”を試しています。
そこには「こんなチカラを持った子どもを育てたい」という各中学のメッセージが込められています。
この「シカクいアタマをマルくする。」中学入試問題の新シリーズでは、そんな子どもたちの“未来へのチカラ”を問う入試問題から、その出題意図(アドミッション・ポリシー)と、子どもたちへのメッセージを探っていきたいと思います!

出題意図

大宮開成中学校

2019年03月掲載

「こんなチカラを持った子どもに来てほしい」
「こんなチカラを持った子どもを育てたい」
私学のメッセージ(=アドミッション・ポリシー)はココにあった!

大宮開成中学校の社会科が求めているチカラとは?

大宮開成中学校/先生
1主体的に世界の課題を考えるチカラ

本校の「実社会に役立つ人づくり」で重視している一つが、どんな場面でも自ら考え、行動できる「主体性」です。「飢餓と貧困」という世界の課題を自分に引きつけて、もし自分が「国連の食糧問題の担当者」なら何ができるか考えます。自分の言葉で語られた文章からは主体的な姿勢が感じられます。

2世の中の多様性を受け入れるチカラ

これからは地球単位で世界を見渡すグローバルな発想が求められます。グローバル化が進むほど「多様性」が広がり、多様性を許容する必要性が高まります。自分の周りで起きていることがすべてではありません。いろいろな国があり、いろいろな人がいる。すると、いろいろな課題が生じることを認識してほしいと思います。

3設問の要求に正確に応えるチカラ

この問題は、「国連の食糧問題の担当者」という立場で、「日本の中学生」にどう働きかけるかを考えます。したがって記述は、中学生に「知ってもらう」「考えてもらう」活動になります。ところが、「自分がどうするか」という解答が目立ちました。文章記述問題はリード文や設問文をきちんと読み、設問の要求に正確に応えられるようにしましょう。