シカクいアタマをマルくする。~未来へのチカラ~

中学入試問題は、子どもたちの“未来へ学び進むチカラ”を試しています。
そこには「こんなチカラを持った子どもを育てたい」という各中学のメッセージが込められています。
この「シカクいアタマをマルくする。」中学入試問題の新シリーズでは、そんな子どもたちの“未来へのチカラ”を問う入試問題から、その出題意図(アドミッション・ポリシー)と、子どもたちへのメッセージを探っていきたいと思います!

出題意図

東京女学館中学校

2018年11月掲載

「こんなチカラを持った子どもに来てほしい」
「こんなチカラを持った子どもを育てたい」
私学のメッセージ(=アドミッション・ポリシー)はココにあった!

東京女学館中学校の社会科が求めているチカラとは?

東京女学館中学校/先生
1「絶対悪」を掘り下げて考えるチカラ

核兵器の問題は過去にも取り上げていますが、「核兵器はいけないもの」という表面的なとらえ方をしてほしくありません。核兵器の、一体何が「悪」なのか、踏み込んで考えてもらう問いにしました。
「絶対悪」という言葉の強さに、広島の方々の断固たる決意を感じます。なぜ「絶対悪」とまで言い切るのか、この言葉にどんな意味が込められているのか考えてもらいたいと思いました。

2設問の条件を満たすチカラ

解答は、「放射線(放射能)」というキーワードを使い、後々まで影響が及ぶことまで書けていれば完答になります。その際、原爆は空襲などの攻撃とどう違うのか説明できていること。受験生の解答を見ると、「一瞬でたくさんの人が亡くなった」といった違いがはっきりしない答えが目立ちました。
設問文をていねいに読み、書き終えたら設問の要求にきちんと応えているか、解答を見直すようにしましょう。

3自分の考えを正確に伝えるチカラ

文章記述は、受験生が伝えようとしていることをできるだけくみ取るようにしています。設問の要求を理解してキーワードを押さえていれば、多少の誤字・脱字には目をつぶります。
表現力としては主語と述語の関係が読み手にきちんとわかること。主語がないと何を言おうとしているか判断しかねます。「何が」「どうなのか」ということをはっきり書きましょう。