シカクいアタマをマルくする。~未来へのチカラ~

中学入試問題は、子どもたちの“未来へ学び進むチカラ”を試しています。
そこには「こんなチカラを持った子どもを育てたい」という各中学のメッセージが込められています。
この「シカクいアタマをマルくする。」中学入試問題の新シリーズでは、そんな子どもたちの“未来へのチカラ”を問う入試問題から、その出題意図(アドミッション・ポリシー)と、子どもたちへのメッセージを探っていきたいと思います!

出題意図

カリタス女子中学校

2018年06月掲載

「こんなチカラを持った子どもに来てほしい」
「こんなチカラを持った子どもを育てたい」
私学のメッセージ(=アドミッション・ポリシー)はココにあった!

カリタス女子中学校の国語科が求めているチカラとは?

カリタス女子中学校/先生
1文章を丁寧に読み、要素を抽出するチカラ

「一石五鳥」の「五鳥」が何を指すのか、文中から正しく読み取れるかどうか読解力を試しました。答案を見ると、表現が違う同じ内容を答えた「内容の重複」が目立ちました。
この問題を解くに当たっては、まず文章を丁寧に正確に読むこと、それとともに内容が重複していないかどうか、注意深く見直す必要があります。受験生は傍線部の前後から見つけようとする、見つけたがる傾向が強いのですが、狭い視野で判断すると要素を見落としてしまいます。

2「一石五鳥」の表現をおもしろがるチカラ

また、ことわざの「一石二鳥」をもじった「一石五鳥」という表現をおもしろがってほしいですね。
一石五鳥の表現が可能なら、一石三鳥や一石四鳥という表現もできると察知できるといいですね。漢数字を用いることわざや慣用句は、数字を変えて表現を工夫できます。言葉の豊かさや表現の広がりにも気づいてくれたらと思います。

3社会の問題に目を向けるチカラ

この問題の説明文は「生物多様性」について論じています。入試問題を通して、こうした社会的な問題に子どもたちの興味・関心を誘い、刺激を与えられるようでありたいと思っています。社会で起こっている問題を考える入口になるような文章を選ぶように心がけています。