シカクいアタマをマルくする。~未来へのチカラ~

中学入試問題は、子どもたちの“未来へ学び進むチカラ”を試しています。
そこには「こんなチカラを持った子どもを育てたい」という各中学のメッセージが込められています。
この「シカクいアタマをマルくする。」中学入試問題の新シリーズでは、そんな子どもたちの“未来へのチカラ”を問う入試問題から、その出題意図(アドミッション・ポリシー)と、子どもたちへのメッセージを探っていきたいと思います!

出題校にインタビュー!

渋谷教育学園渋谷中学校

2018年05月掲載

渋谷教育学園渋谷中学校の算数におけるアドミッション・ポリシーを聞いてみました。

3.さまざまな活動を通し「自調自考」の元となる好奇心や集中力を身に付ける校風

インタビュー3/3

アクティブラーニングについては時代を先取りして実践していた

学校の授業の進め方や雰囲気はどんな感じでしょうか?

矢谷先生 教科の特性はあると思いますが、数学はグループでできる場合もありますが、徹底して身に付けなければならない事柄もありますので、きちんと前を向いて聞くという授業も当然あります。またパワーポイントを使った授業を行っている先生もいます。

アクティブラーニングについてはどうでしょうか?

矢谷先生 創立以来「自調自考」という建学の精神のもとに、アクティブラーニングに取り組んでいます。もちろん初めからスムーズにいったわけではなく、試行錯誤を繰り返しながらやっていた時期もありました。今は向上心の旺盛な生徒が多く、自分が考え調べたことを発信する楽しさを体験する渋渋生が増えました。

渋谷教育学園渋谷中学校/校舎

渋谷教育学園渋谷中学校/校舎

大学に入り、より自由になる

ここ数年で生徒に関しては何か変化を感じますか?

矢谷先生 入学する生徒は、将来なりたいという志がある生徒が増えてきた気がします。その志を達成することが本校であれば実現できるのではないかと期待して入学してくるのではと感じます。

どこまで教員側がアドバイスや手伝いができるかわかりませんが、中高時代の過ごしかたが、その後の人生でもとても重要です。中高時代の生活態度が大学につながっていきますので、本校の生徒は、大学で遊ぶとかバイトするといった感覚はないですね。

校長講話では、「大学に入るということはより自由になることである。中高時代は先生がいて多くのことを教えてもらう。しかし大学では教授と学生が対等であり、対等な立場で論じるためにはある程度の知識が必要となる。その知識をはかる為に受験がある。それに合格した人が教授と対等な立場で論じ合うことができる。」と生徒に話していますので、その言葉が心に響いているのかと思います。

渋谷教育学園渋谷中学校/掲示物

渋谷教育学園渋谷中学校/掲示物

社会に貢献する活動をして喜んでもらう

矢谷先生 今年SGH(スーパーグローバルハイスクール)に認定されて5年目になります。自分のやってきたことが社会に貢献して「よかった」「ありがとう」といわれることは嬉しいことです。生徒に対してはソーシャルジャスティスを通して社会に貢献してみよう、といろんな教科から呼びかけています。その中で自分がやってきたことをSocial Justice通信や学年集会などで「こんな活動をやってきた」と発信しています。

ここ数年渋谷教育学園渋谷中学校へのシカクマルの取材が続いているのですが、いろんな教科の先生のお話を伺っている中で理念が共通していることを感じます。

学力もさることながら人間関係を築いていくことが人生では大事

矢谷先生 学力ばかりで競うのではなく、一番大事なのは人間関係かと思っています。学年集会でも「これから受験に向いますが、学力や勉学よりも重要なものは人間関係。困った時、悩んだ時に今は相談する相手は家族かもしれない。でも後々に頼れるのは友人、それも中高時代の友人が一番頼れると思う。だから勉強も大事だけど、人間関係も大事に、チームで受験を乗り切っていこう!」と話しています。受験が辛い、というのではなくみんなで楽しみながら乗り切っていこうと思っています。

受験では数学の得意な子は特定の学部に志望が集中しますか?それとも多様なのですか?

矢谷先生 数学の得意な子は医学部を志望する傾向もあります。また、工学・理学・薬学なども志望しています。

最後にメッセージをお願いいたします!

矢谷先生 どの教科もそうですが、基礎力を身に付けた上で、日常生活で起こったことを「なぜ?」という視点て考えられるようになってほしいと思います。

たとえば日常のニュースの中で地震があった場合にマグニチュードと震度って何が違うのか?震源地って何?といった小さなことでも、御両親が普通の会話の中で一緒に考えてあげるとよいかと思います。

小学生は親と一緒に考えるのは好きですね。先日大学生とパネルディスカッションをした際に「小学校の時に一番楽しかったのは、親が不思議だと思ったことを自分が調べて「こんなんじゃない?」と言ったら親に褒められて、その後やる気が出た」という話がありました。両親が子供を褒めることは重要ですね。

渋谷教育学園渋谷中学校/校舎

渋谷教育学園渋谷中学校/校舎

インタビュー3/3

渋谷教育学園渋谷中学校
渋谷教育学園渋谷中学校地上9階・地下1階の校舎は、地域との調和と快適な環境をコンセプトとして設計されており、都市工学の先端技術が駆使されています。これからの新世代にふさわしい、充実した学校生活を提供されています。教育目標は、21世紀の国際社会で活躍できる人間を育成するため「自調自考」の力を伸ばすことを根幹に、国際人としての資質を養う、高い倫理感を育てる、という3つです。
学習面における「自調自考」を達成するために、シラバス(学習設計図)が活用されています。シラバスは、教科ごとに1年間で学習する内容と計画が細かく書かれたもので、家づくりにたとえるならば設計図にあたるものです。シラバスをもとに、生徒自身が「いま何を学んでいるのか」「いま学んでいることは何につながるのか」ということを常に確認し、自ら目標を設定することで学習効果が上がるように指導されます。「何を学び、学んでいることは何につながるのか、全体のどのあたりを勉強しているのか」を確認しながら、授業に目標を持ち積極的に参加して、毎日の学習に取り組むことができます。外国人教師による少人数英語教育が実践され、さらに、中学3年生から、希望者は英語以外にもうひとつの言語を学ぶチャンスがあります。ネイティブの教師と一緒に自分の世界を広げてみましょう。開講講座は、中国語、フランス語、ドイツ語、スペイン語です。海外研修は希望者を対象に、中学のオーストラリア研修、高校のアメリカ・イギリス・シンガポール・ベトナム研修があります。研修の目的は若者交流です。異文化理解や語学研修など、さまざまな経験を通して交流の輪が広がります。海外からの帰国生も多数在籍しており、留学生も受け入れています。
自分を律する心を養い、一人ひとりの人生をより豊かにし、人のために役に立ちたいと思う人間を育むため、生徒の発達段階に合わせたテーマで、6年間で30回にわたる「学園長講話」が行われています。