シカクいアタマをマルくする。~未来へのチカラ~

中学入試問題は、子どもたちの“未来へ学び進むチカラ”を試しています。
そこには「こんなチカラを持った子どもを育てたい」という各中学のメッセージが込められています。
この「シカクいアタマをマルくする。」中学入試問題の新シリーズでは、そんな子どもたちの“未来へのチカラ”を問う入試問題から、その出題意図(アドミッション・ポリシー)と、子どもたちへのメッセージを探っていきたいと思います!

出題校にインタビュー!

春日部共栄中学校

2018年04月掲載

春日部共栄中学校の理科におけるアドミッション・ポリシーを聞いてみました。

3.スポーツや自分のやりたいことを通じて「文武両道」を実践する

インタビュー3/3

文武両道を実践している生徒たち

スポーツが強いイメージがありますがスポーツができる生徒は勉強もできるのでしょうか?

牟田先生:相関関係は十分あるかと思います。身体能力の成長と精神的成長とともに学力の成長は顕著に現れます。これはスポーツでなく吹奏楽のメンバーですが、日々の練習で時間がない中、自分自身のマネジメントがしっかりできている生徒が多くおります。自身の勉強もきちんと管理出来ており、短時間で物事をこなしているのが見て取れますね。そのような子たちの学力は総じて高いです。
スポーツで言えば野球部のメンバーでも東大を目指している子もいました。また、去年のセンター試験校内トップの生徒は、インターハイに出場した男子バレー部の主将です。

現在クラブ活動はどのような取り組み方になっていますか?

牟田先生:部活動の時間は、規定内で行っています。本校ですと、中学は火木土(日曜はやるかやらないか、試合の有無などによる)のみです。その活動内でも水泳や吹奏楽部は成果がそれなりに出ています。高校ですと、全部活月曜日は休みにしています。その分、その日はここぞとばかりに勉強をさせております。本校はとりわけ限られた中で集中力を持って結果を出していこうというスタンスで部活動にも取り組んでおります。

勉強を頑張る子と部活を頑張る子、はっきりとわかれてしまうことはあるのでしょうか?

牟田先生:できるだけそうならないようにやってきています。もちろん全員がうまくいくわけではありませんが、どの分野でも自分が主役になれるよう「部活」「学業」「学校行事」の3点それぞれの場所で主役になれるように、と思っています。中高の6年間は短いので、精一杯輝いていただきたいと思っています。

最後にメッセージをお願いいたします!

春日部共栄中学校は本物に触れる体験が多く、新しい自分を発見できる学校です。勉強や部活動に限らず、講演会や体験プログラムを通して将来の自分づくりに大いに役立ててほしいと思っています。
グローバルをうたっている学校ですので、常日頃からニュースや新聞に関心を持ってほしいというのはもちろん、身近な世界に興味・関心を持って本校で学生生活を送ってほしいと思います。
そのために積極的にとりあえずやってみようと思う生徒や、言い訳の前に一歩引いて考えてみようと思う気持ちがある生徒に入ってきてほしいというのが我々の願いです。

春日部共栄中学校 賞状・トロフィー

春日部共栄中学校 賞状・トロフィー

インタビュー3/3

春日部共栄中学校
春日部共栄中学校2003年に中学を開校し、中高一貫校となった。「この国で、世界のリーダーを育てたい」を目標に、一貫生は「グローバルエリートクラス」にすべての生徒が所属する。高校の開校は1980年。
野球、バレーボール、水泳、吹奏楽など全国レベルの部活動も多く、「文武両道」で知られている。しかし、春日部共栄の「文武両道」は、運動ができる生徒と勉強ができる生徒が別々にいるということではない。すべての生徒一人一人が「文武両道」であるという教育方針が特徴である。
本物に触れることを重要と考え、自学力を育てる「グローバルリーダーズプログラム」を設定している。第一人者による講演会、英語は毎朝のリスニングや英語検定、国語は文学散歩や文章検定、数学は数学オリンピックや数学検定など、通常の授業以外のプログラムも充実。
中3では、サマーイングリッシュプログラムと、約1カ月にわたる希望制のバンクーバー語学研修を実施している。現地大学の寮に宿泊しながらのESLとホームステイが体験できる。
中学独立棟は卒業生の設計。大きく翼を拡げる取りをかたどった外観で、「世界にはばたけ」をコンセプトにしている。