シカクいアタマをマルくする。~未来へのチカラ~

中学入試問題は、子どもたちの“未来へ学び進むチカラ”を試しています。
そこには「こんなチカラを持った子どもを育てたい」という各中学のメッセージが込められています。
この「シカクいアタマをマルくする。」中学入試問題の新シリーズでは、そんな子どもたちの“未来へのチカラ”を問う入試問題から、その出題意図(アドミッション・ポリシー)と、子どもたちへのメッセージを探っていきたいと思います!

出題意図

西武学園文理中学校

2018年03月掲載

「こんなチカラを持った子どもに来てほしい」
「こんなチカラを持った子どもを育てたい」
私学のメッセージ(=アドミッション・ポリシー)はココにあった!

西武学園文理中学校の社会科が求めているチカラとは?

西武学園文理中学校/先生
1正解が一つではない問いと向き合うチカラ

今の世の中の問題は正解が一つとは限らない、あるいは正解らしい正解がありません。変化のスピードが早く、多様で複雑な社会に生きていく子どもたちに、「正解は一つとは限らない」ことに気づいてもらいたいと思い、このような形式の問題を出しました。
自由記述の問題は、「立派な答えを書かなければ」とかしこまらずに、自由な発想で自分の考えを表現してほしいと思います。

2設問で示された前提を理解するチカラ

自由記述といっても何でも書いていいわけではありません。設問の「働かなくても生活するために十分なお金が国からもらえるとしたら」という前提を踏まえて答えます。
たとえば、働く理由として、「お金をもらえる制度が将来、経済が悪化してもらえなくなると困るから」という解答は、「もらえる」前提が崩れてしまいます。まず、設問の意図をきちんと読み取りましょう。

3世の中の「当たり前」を疑うチカラ

働く理由として、「お金を稼いで生活するため」「社会人としての義務だから」というのは、これまで当たり前すぎて誰も疑いませんでした。今後は人工知能(AI)などの技術革新によって、当たり前が覆っていくかもしれません。そうした時代に生きていく子どもたちには、社会科の学びを通して当たり前を疑う姿勢を身につけさせたいと思います。