出題校にインタビュー!
日本大学三島中学校
2017年08月掲載
日本大学三島中学校の国語におけるアドミッション・ポリシーを聞いてみました。
2.日大の付属校の強みを活かして、幅広い進路を実現!
インタビュー2/3
小学生に興味をもってもらえる題材を選びたい
入試問題の題材はどのように探すのですか。
澤先生 最初から話し合ってテーマを決めているわけではありません。題材となる本を選定している段階で、話し合いをしているうちに、自ずと方向性が決まってきます。できれば小学生に読んでほしい本を選びたいと思っています。それは共有事項です。本により出題しやすい、しにくいというのはあるのですが、最終的には受験生に読んでもらい、おもしろいと思ったり、興味をもったりしてもらえる本を選びたいと思っています。
澤 未来先生
記述問題も書く受験生が増えている
いろいろな学校の入試問題を見ていると、問題文が長めになる傾向が見られますが、量は決めていますか。
瀧上先生 説明的文章と小説を合わせて、だいたいこのくらいの字数というのは決めています。2つ合わせて、8000~9000字だと思います。
解答用紙に空欄はありませんか。
澤先生 学校説明会で「頑張って書いてね」と繰り返し伝えているので、ここ何年かの間に記述問題も書いてくれる子が増えていると感じています。ただ、説明的文章の難易度が高めの年は、前の問題から順に解いていくために最後の問題までたどりつくことができず、空白になったのでは?と思われる空白があります。受験勉強をしやすい漢字やことわざ(大問1)は書いてくれる子が多く、正答率もよかったです。
日本大学三島高校中学校 図書館
入学後も表現力に磨きをかける
入学後の国語学習について教えてください。
澤先生 近年、表現力に重きを置いて入試問題を作っているため、入学後も自分の意見をもつこと、それを他者に伝えることを大事にしています。もちろん、他者の意見を受け止めた上で、自分の意見をもち表現することが大切です。
そういう能力を伸ばすために、授業の中で取り組んでいるのが、学校行事を利用したプレゼンテーションやスピーチ、文章表現などです。自分の意見をもち、それを他者に伝えるのは難しいことですが、中学校時代さまざまな取り組みを通して、他者に向けて自分の意見を発信することが大事であるということを学んでほしいと思っています。
生徒の様子を見ながら柔軟に教える
澤先生 高校では、古典文法でつまずく子が少なくありません。そのため、中学2年生の2学期からで古典文法を取り入れたり、古文単語を覚えたりしています。基礎的なものに早めに触れて繰り返し学ぶことにより、古典に親しんでくれればいいと思っています。
小川先生 学年で数名、生徒とともに6年間持ち上がるので、継続的な指導ができます。必ず持ち上がるかというと、そうではない年もありますが、国語科の教員は比較的(6年間持ち上がりを)経験しています。ずっと同じ学年を担当していると、シラバス以外に「ああしたい」「こうしたい」という思いが出てくるんですよね。
日本大学三島高校中学校 教室
高校生のトップ層には一貫生が多い
中高一貫生はどのくらいいるのですか。
澤先生 現在、受け持ちのクラス(高3/6年間担当)は37名です。中学入学時は50~60名いましたが、高校進学時に一貫クラス以外のクラスに移る子がいるので、この人数になっています。
小川先生 高校には一貫クラスのほか、特進クラス、進学クラス、国際クラスがあります。特進クラスは原則として他大進学をめざすクラス、進学クラスはおもに日大進学をめざすクラスです。国際クラスは1年間オーストラリアに留学します。一貫クラスは特進クラスに近く、他大進学をめざす生徒と日大進学をめざす生徒がいます。高校生のトップ層には一貫生が多いです。
日大医学部、獣医学部をめざす一貫生も
日大進学以外の進路にはどのような特色がありますか。
小川先生 地元の静岡大学、静岡県立大学をはじめ、国公立大学をめざす傾向が強いですが、大学進学を機に都内に出たいという生徒も少なくありません。
瀧上先生 早慶上智、MARCHに受かればそちらに行きます。
小川先生 文系はそうですね。また、中学校から本校を選んでくださる保護者の中には、日大の医歯薬系の学部、および獣医学部への進学を希望している方が、開校当時からいらっしゃいます。
日本大学三島高校中学校 グランド
英語教育が充実
受験するご家庭は貴校のどのようなところに惹かれているのでしょうか。
澤先生 進路もそうですが、中学生のうちに学校から与えられた課題を中心にすえて、計画的に勉強できる習慣を身につけさせたいというご家庭が多いように思います。まずは道筋をつけてほしいということですね。
小川先生 面倒見がいいと言われます。あとは英語ですよね。
瀧上先生 そうですね。ネイティブ教員が3名、平日は8時から17時ごろまで、職員室に常駐していますので、生徒はいつでも英語で話すことができます。
澤先生 毎週、ミーティングを行い、ネイティブの教員が使っていた文法を、日本人の教員が授業でフォローしています。「こういう文法を使っていたけど、これはこういうふうに成り立っているんだよ」という話をしてくれるので、生徒の理解も早いと思います。
インタビュー2/3