シカクいアタマをマルくする。~未来へのチカラ~

中学入試問題は、子どもたちの“未来へ学び進むチカラ”を試しています。
そこには「こんなチカラを持った子どもを育てたい」という各中学のメッセージが込められています。
この「シカクいアタマをマルくする。」中学入試問題の新シリーズでは、そんな子どもたちの“未来へのチカラ”を問う入試問題から、その出題意図(アドミッション・ポリシー)と、子どもたちへのメッセージを探っていきたいと思います!

出題意図

栄光学園中学校

2017年05月掲載

「こんなチカラを持った子どもに来てほしい」
「こんなチカラを持った子どもを育てたい」
私学のメッセージ(=アドミッション・ポリシー)はココにあった!

栄光学園中学校の数学科が求めているチカラとは?

栄光学園中学校/先生
1イメージ不足を理屈で補えるチカラ

この問題は頭の中でサイコロを動かし、イメージしながら解いていきます。頭の中で三次元空間をイメージできるのは、ごく限られた力のある子どもだけです。イメージできないところは「こうなるはず」と理屈で補うことができます。この問題では、「こうなるはず」という理屈をすべてつかみ取る力が求められます。

2多面的に理解するチカラ

正解にたどり着くために、「こうなるはず」という理屈を「すべて」すくい取るということは、言い換えると「多面的にとらえる」ということです。理屈を当てはめて導き出した結果が、別の考え方でも、実際に作ってみても同じになるか、いろいろな角度から確認できると「ちゃんとわかった」と言えます。

3ちゃんとわかることをごまかさないチカラ

算数・数学ではよく「ひらめき」について言われます。実際にひらめきで解けることはほとんどなく、正解までの過程を「見通す力」によるところが大きいのです。先を見通す力は、ちゃんとわかること、多面的に理解することをごまかさずに取り組むことで獲得できます。問題を解く中でどうやって解けばいいか悩み、正解できても理解があやふやなところは放っておかずに食らいついてほしいと思います。