出題意図
吉祥女子中学校
2015年10月掲載
「こんなチカラを持った子どもに来てほしい」
「こんなチカラを持った子どもを育てたい」
私学のメッセージ(=アドミッション・ポリシー)はココにあった!
吉祥女子中学校の社会科が求めているチカラとは?
- 1長崎県の地形の特徴を想像するチカラ
本校の入試では、ある程度の知識が身についていることを前提として、または設問文に示された資料をヒントに、思考して解答を導く力を試す問題を出題しています。
長崎県が唯一、隣接する都道府県が1つだけというクイズ的な知識を求めているわけではありません。「隣接県が1つだけ」ということから、どんなことを連想できるか。島原半島などの半島や、対馬や壱岐、五島列島などの島が多いこと、リアス海岸が発達していることを想像してもらいたいのです。- 2思考して解答を導くチカラ
そうして思い浮かんだ長崎県の地形の特徴が、海岸線の長さにどう関係しているのかを思考します。この問題のような1行記述の問題は、いきなり論述させるのではなく、提示資料や本文の内容などを参考に、思考力や分析力、記述力を試す問題になっています。中学に入学してからも、知識を組み合わせて思考し、自分の力で答えを導き出す力を鍛えていきます。
- 3読み手が納得できるように説明するチカラ
解答の中には惜しい答案もありました。「県の形がデコボコしているから」では、陸地の県境が起伏に富んで入り組んでいることも当てはまるので、海岸線が長い理由としては不十分です。また、「島」に着目したのはよいのですが、「島があるから」という解答が目立ちました。他の都道府県にも島があるので、「島が多いから」というところまで書かないと、海岸線が長い理由としては弱いです。
1行記述の問題は、求められている要点がきちんと入っているように、読み手に正確に伝わる文章を書くように心がけましょう。