大転換期の前に——

9歳前後——子どもたちは、カラダとアタマとココロが激しく変化する大転換期を迎えます。9歳の頃まで、子どもたちはいわば人の成長という社会的な保育器の中にまだ入っているような状態。そこは自分が中心の世界であり、「すべてが自分」「私の外も私」——そんな守られた世界です。豊かな体験やファンタジーによって、世界は自分の中に向かって大きく広がります。外側へ向かっての広がりではなく、「すべてが自分」ですから、内側の無限に広がっていきます。

そして9歳前後に迎える大転換期、社会的な保育器から足を踏み出し、「社会性」を育てる「自分以外=他者」の存在を意識できるようになると、その世界は外側へ広がっていくのです。

そんな大転換期の前の時期——幼稚園の年長から小学校低学年にかけて。子どもたちにとって大切なのは、「内側の無限」をつくり、大きく広げられる学び——知的好奇心を刺激するような体験的な学び、豊かなファンタジーの世界で想像力を育むような学びだと思うのです。だからこそ、日能研の低学年の学びでは、ファンタジーを大切にしています。

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  1. 9歳の壁
  2. 子どもたちが9歳前後に迎える大転換期
  3. 大転換期の前に——
  4. 大転換期を迎えて——