私の中学受験は,算数との戦いだったというふうに思います。
5年生のとき,塾に入って初めての育成テストで、すだれ算のどこをかけたら最小公倍数や最大公約数になるのか忘れてパニックになり,全然点数が取れませんでした。
算数の授業も分からなくて,最初の頃は本当に大変でした。5年生の終わりには,授業の内容もある程度はわかるようになりだいぶ成長しましたが,6年生になってもまだ算数が他の教科の足を引っ張っていました。
6年の夏期講習から担当になった先生の授業が本当にわかりやすく,そこから算数の成績も少しずつ上がっていきました。算数への苦手意識も少しずつなくなっていったように思います。
しかし,本番直前、1月1日(元旦)に解いた第一志望の学校の過去問の算数の点数は6点でした。その過去問はその中学の中でも難しい年のものでしたが,あと10日しかないのに酷い点数だったと思います。
そこから必死で算数を勉強して,第一志望の試験本番の日になりました。
試験当日、国語と算数の間の休み時間が延び,より緊張していましたが「はじめ」の合図があって問題冊子を開いたとき,何か分かる気がすると感じ精一杯,全力で取り組みました。試験が終わった時も,今までで一番できたような気がしました。今までの全ての努力が溢れて出てきた感じがありました。
結果は合格。しかも算数は元旦に過去問を解いた時の10倍の60点、今まで過去問を解いた中での最高得点でした。その後、4日連続で受験し,入学する学校を決めた後で日能研の先生に結果を報告しました。その時、室長の先生から,算数担当の先生が私のことを「テストの点数には表れていないが、算数がわかっている」と言ってくれていたと聞きました。私はずっと自分は算数が苦手だと思っていましたが,コツコツ努力をしていつの間にか苦手でどうしようもないという状況から抜け出していたようです。室長の先生からも,「本当は算数苦手じゃないんじゃないの?」と言ってもらえました。
この2年間,算数と向き合って頑張ってきましたが,この合格と算数の60点を去年の自分に教えてあげたいです。その努力は報われたから,算数嫌だし嫌いだと思うけど頑張れ。その頃の私も,今の私も伸びしろのかたまりだからまだまだいけると。
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