入試問題が求めている力

算数の試験時間は60分で、算数の設問数は20問前後です。問題数に対して、時間も十分にあるので、急いで解く必要はありません。一問一問丁寧に取り組み、確実に得点に結び付けていく力が必要です。
では計算・単位換算・一行題、は図形の一行題、以降は大型問題です。全体的に難易度はそれ程高くありません。問題の内容は、算数の中学入試全般での典型問題からの出題です。計算や一行題では、正確な計算力と、手際よく問題を処理していく学力が求められています。どの問題も問題文はそれほど長くなく、条件の読み取りも難解なものはほとんど見られません。また、問題用紙には、計算スペースが1ページごとに用意されており、計算したり、図をかいて情報を整理したりする場所も十分にあると言えます。

入試に向けて準備しておくこと

計算問題でのミスをさけるために、整数・小数・分数の混ざった四則混合計算や逆算の問題に日ごろから取り組み、確実に得点できるようにしておきましょう。あまり難解な問題に手を出す必要はなく、1つの式の中に計算記号が4、5個程度あるものを中心に、正確に速く解くことを意識して練習を続けましょう。
速さ・割合と比・場合の数・平面図形・立体図形・特殊算など、多分野にわたって出題されています。一行題や大型問題については、各分野の基礎事項をまんべんなく理解しておくことが大切です。また、各大型問題の最後の小設問はやや難易度が高めなものもあります。前の小設問とのつながりを意識したり、場合分けを行って調べていったり、情報を図に整理して情報を増やしていったりして、取り組む必要があります。時間はありますので、丁寧に作業する姿勢を身につけておきましょう。
問題の一つひとつを見ると、いくつかの分野を複合して出題しているというよりも、小設問を通して1つの分野を掘り下げていく出題がされています。このような入試においては、基本的な問題を確実に得点し、点数を積み上げていくことが重要です。たくさんの問題に取り組むのではなく、同じテキストの例題などに2、3回取り組み、テキストの例題レベルのような典型的な問題は、見た瞬間に解法が思い浮かぶくらいにしておくとよいでしょう。