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2015年度 帰国子女入試問題分析 |
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年度 | 時間 | 分野/形式 | 出題内容 |
---|---|---|---|
2015年度 | 2科目あわせて計80分 | 語句 | 敬語表現に関する問題 |
読解 | 物語・論説文 |
入試問題が求めている力
大設問は、読解問題二題、独立の語句問題(例年、敬語表現に関する問題)一題という三題構成になっています。
読解問題の文章は総字数が6500字前後で、「物語」「論説文」のジャンルから出題されています。物語は、主人公である登場人物が子どもであり、かつ受験生と同じ年頃の人物であることが多く、比較的読みやすいように思われます。これに対して、論説文は大人向けと言える、やや難しめの内容の文章が出題されています。馴染みの薄い内容の文章であっても、読解技術を適切に使う力が求められています。
読解問題の解答形式としては、選択式が中心で、記述式も各読解問題に必ず一題出題されています。ぬき出し問題は近年では出題されていません。選択式問題の特徴は、選択肢の各文が比較的長く、内容がたくみに構成され、まぎらわしい形になっているということです。長いものになると一つの選択肢の文が百三十字程度になっており、これを四択で選ぶとなると一問の選択肢で五百字程度を読むことになります。こうした選択肢を素早く比較検討する力が必要になります。他方、記述式問題の特徴は、字数制限のないものが中心で、文章中から読解した内容を具体化したり、登場人物の心情を記述する問題が多くみられます。
漢字の書き取りは、論説文の読解問題の中で毎年五題ほど出題されています。独立の語句問題では、敬語表現に関する問題が多く出題されています。会話中で使われている表現が正しいかどうかの真偽を問うものが中心です。
入試に向けて準備しておくこと
文章の読解に関しては、出題される「物語」「論説文」それぞれの文章ジャンルに合った読解技術を確立しておく必要があるでしょう。「文章のどこに何がどのように書かれているのか」といった文章構成を把握するところまでできるようにしておきたいものです。これは答えの手がかりを素早く探すという点で、きわめて重要になります。また文章中には、抽象的に述べられていたり、比喩的に表現されていたりして、読解が困難に感じられる部分があります。そうした部分については、前後のくわしい説明などを手がかりに内容をとらえるといった方法がとれるようになっておくとよいでしょう。
設問への取り組みに関して、選択式問題であれば、問いを分析して文章の内容をもとに答えの方向性をある程度探ったうえで、選択肢を検討することを心がけましょう。その際に、特に長い選択肢については全体をまとめてとらえようとするのではなく、選択肢をいくつかの部分に区切るなどして、文章との照らし合わせをしやすくすることを心がけましょう。記述式問題であれば、選択式問題と同様に答えの方向性を探ったうえで、答えるべき内容や、(内容が複数あるなら)内容どうしの関係を整理してから解答を作成しましょう。
漢字の書き取りは、先述の通り、やや難しめの内容の文章ですから、文脈を正しく理解して漢字に直すことが大切です。日頃から語彙力をつけておくようにしたいものです。独立の語句問題に関しては、敬語表現について、場面に応じて「尊敬語」「謙譲語」のどちらを使うのがふさわしいのか、使い分けを理解していきましょう。
なお、出題傾向は安定しており、また一般入試と帰国生入試の問題は非常によく似ています。一般入試の問題を解いておくことも有効です。