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イベント

パネルディスカッションレポート

帰国生保護者編 帰国子女相談会 in 実践女子学園 (2009.7.26取材)

帰国子女相談会 実践女子学園 帰国生保護者編去る7月26日(日)開催の帰国子女相談会と併行して行った、パネルディスカッションをお伝えするレポートの第二弾は、実践女子学園GSC<グローバルスタディーズクラス>在校生(帰国生)保護者による体験談です。受験準備や学校選び、そして子どもとの接し方などのアドバイスは、滞在国や年数を超えて帰国生の皆さまのご参考になるのではないかと思います。

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帰国生保護者編 part 1

語学力と受験勉強
『現地で通った学校と語学レベル』
司会
▼ 司会
最初に少し背景をご紹介下さい。



K
▼ K
Kと申します。宜しくお願い致します。我が家は、娘が幼稚園の年少の3学期からイギリスの方に参りまして、現地校で小学校5年生の1学期まで在籍しておりました。


▼ H
HHと申します。宜しくお願い致します。私どもは娘が2歳くらいから小学校入学までモスクワにおりまして、小学校入学と同時に日本に帰国し、小学校3年生の夏まで地元の公立小学校におりました。その後、3年生の夏休みから6年生の夏までシンガポールのインターナショナルスクールに通っておりました。
▼ 司会
まず、お子様が現地でどのような教育を受けておられたのかをお話下さい。
▼ K
我が家はずっと私立の現地校の女子校に通っておりました。並行して小学校1年生から日本人補習校に通いました。その補習校では、国語の勉強だけ見て頂いておりました。
▼ H
幼稚園時代はモスクワの地元の幼稚園に通っておりまして、シンガポールの時はインターナショナルスクールに通わせる傍ら、補習校も考えたのですが、補習校では国語だけでしたので、算数の方が不安になりました。そこで、シンガポール市内にありました塾に通わせて国語と算数、それから結局は理科と社会もそちらの方で勉強することになりました。
▼ 司会
K様は英語圏のイギリスに6年半、H様はロシアとかシンガポールなど必ずしも英語圏ではないところでお暮らしになったと伺いましたが、帰国された時点でのお子様の日本語レベルと、現地の語学レベルはどの程度のものをお持ちでしたか?
▼ K
我が家は現地校に通っていましたので、英語の方が強くなってしまい、日本語はハッキリ申しまして、本人も苦手意識が強かったです。補習校でも一応国語を勉強してはいました。けれども、漢字も、テストの時だけその漢字を覚えて、次の週にはまた新しい漢字を覚えて、どんどん忘れては覚え、忘れては覚えを繰り返しておりましたので、あまり身に付いてはおりませんでした。日本に帰ってきてから、日本語があまり得意ではなかったために、日本の小学校の板書が書き写せないまま先生に消されてしまったりとか、苦労していました。
▼ H
うちは3年生からインターナショナルスクールでしたので、英語も日本語もそこそこ話せるレベルでしょうか。かといって、英語がとてもできるかと言えばそうでもなく、通っている塾が中学受験を対象とした塾でしたので、二足のわらじをうまくはけていれば良いのですが、うまくいっていない時期もあって、どちらも中途半端でした。家ではすべて日本語で会話し、インターナショナルスクールでは授業は問題なくついていける英語のレベルではあったと思います。
『帰国後、中学受験に向けて塾選び』
▼ 司会
帰国されてから、中学受験に向けてどのような準備をされたのでしょうか。例えば、いきなり帰国してすぐに塾に入れられたのか、家庭教師をつけられたのか、もしくはご家庭でお父様お母様が少し指導をされてからなのかなど、具体的な話をご紹介下さい。
▼ K
我が家は5年生の5月末に帰国しまして、日本の公立小学校に入りました。本人も緊張感と慣れない生活で、自分でもいっぱいいっぱいだったようで、その頃には塾ということを言い出せない状態だったのですが、夏休み終わって9月くらいから帰国生専門の塾に行き始めました。そこでは、英語と国語と算数を見て頂いたのですが、国語と算数は5年生レベルではなくて、もっと落としたレベルから勉強させてもらって、英語は現時点のレベルをキープできるように、先生から指導して頂きました。
▼ H
私どもでは、シンガポールで通っていた塾が中学受験を対象とした塾でしたので、日本に帰って来た時に公立小学校の授業についていけるかということには不安はありませんでした。むしろ、シンガポールの塾は帰国枠受験ではなく、一般でも十分戦える学力を付けようというタイプの塾でしたので、娘はインターナショナルスクールでの宿題や勉強と、塾での4科の膨大な量の宿題とで大変きつかったかなと思います。日本に帰国してからは、同じ系列の塾に入り、またせっかく身に付いた英語を忘れないように、近所の英会話塾の教室に週に1回だけ90分通わせました。
▼ 司会
先ほど大学生4名に話を聞いた時も、帰国生を対象とした英語力を維持するための塾の話が出たのですが、どのようにして塾の情報を入手されたのでしょうか。
▼ K
日本に戻りましてから通っていた帰国生専門の塾は、イギリスにも塾を開いていまして、イギリスにいる頃からその塾のことは知っていました。英語だけでも見ていただけますし、国語や算数も見て頂けます。
▼ H
わが家では、娘がちょっと行きかけたのは自由が丘にあります帰国子女を対象にした塾で、そこで1日だけ体験入学をさせていただきました。そこで帰国した当時の娘の英語力と、目標にしている学校のレベルに照らし合わせた時に、これからかなり努力しなければ難しいというお話を頂きました。具体的に伺いますと、膨大な量の英語の宿題を毎日3時間こなして、さらには4教科もしくは国算の受験勉強もしなければならないということで、これは難しいだろうという結論に達しました。私どもの家からは、通うには肉体的にも精神的にもきついだろうということで、そちらの塾は諦めたのですが、まったく英語に時間をあてないということが不安でした。たまたま、近所に英語塾の先生がいらっしゃいましたので、帰国枠受験も考えているという話をしましたら、「面倒をみましょう」と言っていただけて、週1回でしたが受験の直前まで通わせました。
『学校選びのポイント』
▼ 司会
実際にいろいろな学校を見て歩かれたかと思います。お母様の視点で、学校選択をする上で最も大切にされたポイントは何でしたか。最終的には、実践女子学園さんを選ばれたわけですが、どのような視点で学校をご覧になられたのかという辺りもあわせてお話下さい。
▼ K
子どもも塾があり、学校の説明会に一緒に行けた学校と行けなかった学校があるのですが、親が先に学校の様子を見て、この学校はいいんじゃないかなと思ったところには、できるだけチャンスを作って子どもに学校を見せる機会をもちました。「こんな学校なんだよ」と、門のところに行くだけのこともありましたし、どんな制服なのか何もわからないのですが、学校全体の雰囲気だけでも見に行ったりしました。娘本人の学校選択については、制服に対しても「セーラー服がいい」とか、そんなこだわりも全くない子どもでしたので、彼女の選択の規準がどこにあるのかあまりよく分かりませんでした。積極的に学校を見に行きたいというタイプでもありませんでしたので、本人が学校を見て、こういう学校があるんだなと確認しているというものでした。
▼ H
私どもは6年生の夏に帰国しましたので、学園祭ですとか学校行事がある土日は塾のテストがあったり、なかなか時間が取れませんでした。私だけがまわったところもありますし、全て娘と一緒というわけにはいきませんでした。娘の学校を選ぶ規準も、明確にこちらが納得できるような理由もありませんでした。とりあえず日本に帰ってきて小学校に慣れることと、受験勉強もみなさんがハチマキを締めて頑張っているような時期にぽんっと帰ってくるわけですから、そのシステムに乗って少しでも遅れないようについていくのが精一杯でした。学校見学についても、ここに行きたいという強い思いより、まずは毎日の勉強をやらなきゃという感じでしたね。ですから、学校情報はどうしても親の方で資料を集めたり、インターネットで調べたりして、「こんな学校があるけれど、どう?」と言って水を向けていくという感じでした。

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