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親と子の栄冠ドラマ -中学入試体験記-

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順調、沼、1月の馬鹿力

  • 年度:2026
  • 性別:女子
  • 執筆者:
小学校4年の秋、別の塾で笑みが消えた娘の顔は見ていられなかったので、父母共にお世話になった日能研へ転塾させる。すぐに笑顔が戻り、先生も友達も楽しいという声を聴き、親として安心する。

父母共に、中学時代はいわゆる中堅私立校だったが、その後の学歴もキャリアにも不満はなかったため、娘にもよく眠り、食べ、笑うことを最優先にし、よくある最難関中学へ全力投球やら受験沼に嵌ることもなく順調に4年、5年と過ごす。
懸念点といえば、家で算数を復習する父娘間に漂う険悪な雰囲気のみ。夜の勉強が二人の不機嫌に拍車をかけるので、6年生からは朝方にシフトした。

加熱する中学受験戦争は対岸の火事だった。小学6年の夏までは。

6年生の夏休み。娘が特段怠けていたようにも見えないのだが、なによりも、他の子たちがより真剣に頑張っていたのだろう、大失速する。気づけば偏差値が10落ち、本人も時々問題を解けずに泣き叫び、親の怒声もたびたび、それにも関わらず偏差値は低空飛行という典型的な中学受験の沼が始まり、それが12月の最後の日能研全国公開模試まで続いた。

秋からの日能研全国公開模試では、5,6年生の時に定めた志望校、押さえの学校も全て「志望校の再検討を」との判定通知が続く。もっと偏差値が低くてもきっと娘に合う学校があるはず、と親が何か所へも説明会に行くも、娘に合いそうな学校がどうにも見つからない。

冬になると、親心は、カミサマお願いします、もうどこでもいいから入れてください、状態となる。にもかかわらず、本人はもはや10ポイント上となった第一志望を全く諦めておらず、そこ以外行く気は毛頭ない様子。
本人の偏差値より全て上の志望校、併願校にもかかわらず、日能研の先生方もまた、個別面談で何度相談しても、おそらくだいじょうぶでしょう、併願校も問題なしと言われる。

秋から家族一丸となって――より正確には、親のあきらめを娘に必死に隠しつつ――、7時間の睡眠、食事の栄養バランスと病気予防、父は算数理科を、母は国語社会を、娘と一緒になってがむしゃらに勉強する。

12月になってもなお、算数は最初から点を落とすなどの初歩的ミスが続く。点数ではなく、そんなミスの連発に母の怒髪天を衝く。
内心は、「学ぶ力」のほんの極一部分でしかない、速さと正確さを競う中学受験の異常さに強く疑問を覚えるが、
仕方がない、ここまでゲームを進めてしまったのだ、クリアしなければならない。

本格的に過去問を解き始めたのは、1月になってからだが、どの志望校でも一向に合格ラインの兆しは見えない。
そして埼玉受験の初日を迎える。娘曰く、初めての本番を「なんだか日能研全国公開模試みたいだった」とのこと。案の定、不合格。
振り返るに、結局、にこにこのんびり娘が本気、あるいはバカ力を出し始めたのは、この埼玉の初回受験を終えてからだと思う。

娘は不合格がわかった翌日も飄々と日能研の自習室に足を運び、同様の不合格仲間と仲良く一緒に問題に向かう。
友達と力を合わせる場所を提供してくれ、先生に質問しやすい日能研に通わせてよかった、とつくづく思う。

2日後の埼玉2次試験でまさかの合格。
弾みをつけて、残り3週間、第一、二志望の過去問に取り組み、問題分析、対策ノートをつけるも、合格最低点は遠い。

1月31日、ホテルに家族で宿泊し、部屋のデスクで勉強。日能研全国公開模試の際に一度そのホテルに予行演習で宿泊し、家の加湿器をリュックに詰めて持って行ったのはよかった。

迎えた2月1日、午前と午後受験する。
夜10時、明日も戦いに挑む娘を早々に眠らせ、押さえ校の不合格通知を受け取る。長丁場になりそうであることを覚悟する。
その1時間後、本命の合格通知が表示される。老眼が進んだからか、画面の内容が理解できない。
父と娘をゆすり起こし、3人で目をこすりながら確かめ、2月1日、無事第一志望合格となり、3年間の受験生活が終わった。

思い返せば、日能研の先生方は我が娘の特徴をよく見てらした。
娘は友達と和気あいあいと過ごせた日能研が大好きであった。

まとめると、
よく言われる、偏差値は関係ないは本当であること。友達と一緒に何かをするのが好きな子供に日能研はおすすめであること。1月になって初めてスイッチが入る、も本当であること。押さえ校に落ちて第一志望に入ることもあること。日能研の先生は本人の偏差値以上の何かを把握しているので信頼してよいこと。

我が家の場合、夏の大失速で一度沼に落ちましたが、結果的に運と縁に恵まれた受験生活となりました。
日能研の先生方、娘と一緒に学んでくれたみんな、どうもありがとうございました。
今後も寄せられたドラマを、各カテゴリーに随時アップしていきます。
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