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親と子の栄冠ドラマ -中学入試体験記-

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迷いに迷った麻布との併願校

  • 年度:2025
  • 性別:男子
  • 執筆者:
麻布中学受験にあたって、1月の併願校は本当に迷いました。

結果的に受験した学校は以下です。
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1/10 栄東(A日程)
1/12 栄東(東大特待)
1/20 市川
(1/25 立教新座→調子が悪ければ受験予定だった。結果出願せず。)
2/1 麻布
2/2 本郷
2/3 海城
(2/4 芝→麻布が不合格だった場合に受験予定だった。麻布の合格発表が2/3 15時に対し、芝出願期限が2/3 12時だったので、結果出願のみで、受験せず)
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迷ったポイントは以下です。
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①「灘」
→灘は麻布と傾向が異なり、かなり灘対策が必要であるため受けないことに。

②「渋幕」
→本当に迷ったが、ある体験記の「麻布が不合格で、他の学校に合格した場合、毎日の通学時間を無視して、偏差値の高い渋幕に行かせたくなる迷いを避けるため受験をやめた」と読んで納得し、受けないことに。

③「市川」「立教新座」
→元々、1月は栄東2日(A日程・東大特待)と、調子が悪い時のために家からも近く偏差値的にも安心な立教新座を受験予定であったが、息子から「もっと偏差値が高い学校でも「本番」を練習したい」と言い出し、息子が偏差値一覧から市川を見つけてきた。市川は通える距離でも無いし、受験には宿泊を伴う。栄東の受験にも対策に最低2〜3日(過去問・ふり返り)は要した。麻布対策に時間を使った方がいいのでは無いか。両親・子どもも本当に迷った。日能研の塾長と相談し、以下のアドバイスをいただいた。

「あくまでも私の意見としてですが、
・立教新座は、栄東よりも問題のレベルは高くない。またTMクラスで受ける子はいない。入学手続き完了期限も麻布の結果発表前の2/2までであり、実際振り込む事は無いことと思われる。
・市川はTMで挑戦する子はいる。問題のレベルも難しい。

以上で、模試として受けるなら市川であるが、強くお勧めするほどでもない。無理しないでいいと思う。栄東で3年特待をもらえていると言う事は調子も良いことだし。
逆に、それでも本人が市川を受けたいとなれば、受けたら良いと思われる。そもそも自分から難しいところを受けたいと言うのは素晴らしいことなので。」

この説明が両親共に腑に落ち、そのまま息子に伝えた。息子が、「わかった。じゃあ市川だけ受ける」と決めた。

④「広尾」
説明会に参加したことで、両親ともに教育方針や最先端な取組みに魅了されたが、日程が2/1麻布の後の午後受験。麻布は14時30分まで試験。広尾は麻布から近いと言っても、麻布のあの大量記述の後に、16時から4教科はさすがにきつすぎる。以下3点の理由から、受験しないことに。
・一度、模試を午前受験と午後受験を経験した時に、息子は体力的にきつい、と本当に嫌がった&辛そうだった。
・麻布が終わっても、広尾が控えていると麻布に全集中できない可能性がある。
・そもそも息子が広尾をあまり知らない。(6年で忙しくなってもやはり親だけでなく塾休ませてでも子どもが説明会に行くべきだったと反省)

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結果的に12月は塾に通いながら2/3海城の4年分の過去問対策、1月は栄東(A日程・東大特待)・市川の対策にも時間を要したため、1/20の市川受験が終わった後は、麻布集中で勉強ができて楽しそうでした。

麻布の併願校は親も本当に迷います。ただ、我が家は小3の2月から日能研に通い、子どもに全て任せてきたことをふり返り、最終的にはやはり子どもの意思を尊重したことは本当に良かったです。「パパが受けろと言ったから」「ママが受けるなって言ったから」という感想はなんだかな・・・と思っていたので。

それでも、子どもにすべてを任せていた私が直前期になりスイッチが入り、勉強のスケジュールなどもすべて管理しがちになってしまうこともありました。しかし、息子ははかどらない事も多く、朝も起きず・・・受験期に親子バトルほど不毛な時間は無いと考えていたのに、結局バトルしがちになってきた時に改めました。
息子に「人が決めた事をやるってしんどいよね。あなたは今まで自分で勉強してきたもんね。ママはあなたに頼まれたものしか印刷とか準備しないようにするわ」と話し、1月は息子が勉強スケジュールを決めました。親は苦手科目ばかり気にしがちですが、子どもが作成したスケジュールは得意科目もしっかり入れてて毎日楽しんで勉強するようになって良かったです。

息子は本来は勉強やチャレンジを本当に楽しめる子であり入試結果的には6戦6勝ですが、受験勉強中は体力的にも精神的にも辛い時が陣痛のように訪れました。荒れに荒れます。壁に穴が空いたこともあります。その度に私は「どうやったら子どもが勉強を楽しむことに戻れるか?」を考えることに徹しました。2歳のイヤイヤ期を思い出すほど大変な時もありましたが、「休憩時間はこのおやつで喜ぶかな」「よし、勉強する教科を変えよう」「この話をしてみよう」など、とにかく私自身がまずポジティブで入れることを大事にできました。

小4・年長の妹2人もいるのでファミリサポートに預けたり、小4の妹は息子といつも喧嘩ばかりしているのに本番の日は「絶対合格できる!」と大声で叫んだり。これほどまでに心が揺さぶられる家族のイベントはなかなか無いと思いました。(私にとっては4人目出産したぐらいのイベントで、合格発表後はもやは産後状態でした・・・)子どもの勉強に伴走した時間は最後の3ヶ月だけでしたが、私にとってかけがえのない時間となりました。
今後も寄せられたドラマを、各カテゴリーに随時アップしていきます。
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