「明日熱が出るかも・・・」
そう口にしたのは受験の4日前。塾にいた時から教室が異様に暑かったのです。
塾を早退することも考えたのですが、「最後の塾なのであと少し頑張ろう」そう思いました。
しかし塾から帰る気にならず、塾からの帰り道がいつもの何倍も長いように感じました。
前にも「熱が出る」と思った次の日に熱を出したことがあったので、「入試の直前に熱は出したくないな」そんな思いで家に帰り、熱を測ってみると、そんなに平熱より高くはありませんでした。ですが、万が一に備え普段より早く寝ました。
朝起きてみると、体がだるく動く気になりませんでした。熱を測ると38.4度もありました。
病院に行ってみるとウイルス感染ではないと言われ少し安心しましたが、体を休めることにしました。
最後だからといって知識を詰め込みすぎたのが体調を崩した原因だったのかもしれません。
そして、熱が下がったと思ったら鼻水が止まらなかったり、喉がとても痛く声がでなくなったり、咳が止まらず眠れなかったりといったハプニングが発生しました。もう最後なのにという勉強ができないことへの焦りが募りました。親からは「今から勉強をしても劇的に実力が変わるわけじゃないよ」と言われましたが、私は最後の詰め込みによって結果がとても変わると思っていました。
受験勉強をしてきた3年間の中で初めて自分から勉強をしようと思いましたが、親に止められもどかしい思いをしました。
体調が万全ではない中迎えた本命の2月1日。風邪のせいで声が出ない中、受験会場へ向かいました。自分の思いを親に伝えたくても周りの音でかき消されてしまう中、不安を胸に第一志望だった学校の門をくぐりました。試験中は鼻水が止まらず、あまり集中できませんでした。
試験が終わると今までになかったほど疲れてしまい、午後入試を受ける気になりませんでした。
そして午後入試では何回か声を出さないといけない場面が出てきましたが、頑張ってなんとか声をしぼりだしました。
2月2日の午前の試験が終わったあと家に帰り、1日の結果を見ました。体調がすぐれない中での受験でした。第一志望の学校には偏差値が届いていなかったし、自分なりに全力は出し切ったから不合格でも認めよう。多分黒い表示を突きつけられるんだろうなあ。そう思いながら結果を見ました。
すると画面にはピンクの「合格おめでとうございます」という表示がありました。自分の目を疑いました。それどころか、自分のログイン番号は間違っていて違う人の結果を見ているのではないかと一瞬思いました。自分の結果は本当なんだと思った時はこの12文字でこんなに嬉しい気持ちになれるのだなと思いました。
今まで12年間生きてきた中で一番嬉しかったです。
どんな困難があっても諦めずに努力を続けてきたからこそ得られた結果だと思いました。
改めて自分を支えてくださった人に感謝を伝えたいです。
本当にありがとうございました!
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