シカクいアタマをマルくする。~未来へのチカラ~

中学入試問題は、子どもたちの“未来へ学び進むチカラ”を試しています。
そこには「こんなチカラを持った子どもを育てたい」という各中学のメッセージが込められています。
この「シカクいアタマをマルくする。」中学入試問題の新シリーズでは、そんな子どもたちの“未来へのチカラ”を問う入試問題から、その出題意図(アドミッション・ポリシー)と、子どもたちへのメッセージを探っていきたいと思います!

出題意図

立教池袋中学校

2016年12月掲載

「こんなチカラを持った子どもに来てほしい」
「こんなチカラを持った子どもを育てたい」
私学のメッセージ(=アドミッション・ポリシー)はココにあった!

立教池袋中学校の理科が求めているチカラとは?

立教池袋中学校/先生
1初見の問題を粘り強く取り組むチカラ

入試問題の作問で心がけているのは、「受験生が初めて見るような設定」と「グラフを用いること」です。見たことがない問題だけれど、知識を使って類推すれば正解にたどり着けるような設定を選んでいます。持っている知識を総動員してその場で考えて解決する力が求められます。
このグラフは見慣れた直線的な変化とは違い、曲線的で、見たことがないような変化をしています。また「光合成」は入試問題としてはよくあると思いますが、ハウス栽培を切り口にした出題は珍しいのではないでしょうか。初見の問題でも、「見たことがないから」と放り出さずにあきらめないで取り組んでほしいと思います。

2きちんと読んで情報を整理するチカラ

まず、状況をきちんと整理できることです。問1は、低いor高い、夜間or昼間、増加or減少というように、選択肢の一部が違う紛らわしい文章になっています。きちんと読んで情報を整理できる力があると、問1は正解できたのではないかと思います。
本校の理科の入試問題は25問、入試時間30分ですから、およそ1問1分ペースで解いていかなければなりません。設問文を斜め読みして適当に選択肢を選ぶと間違えてしまうような問題になっています。限られた時間の中でも丁寧に読んで状況を整理し、判断してほしいと思います。

3何を聞かれているか理解するチカラ

問2は、明らかに「これだ」という選択肢がありません。また、一見してすぐ「違う」と外せる選択肢も入れていないつもりです。何を聞かれているのか、しっかり理解した上で、条件に当てはまるかどうか1つずつ吟味していかなければなりません。反射的に答えるのではなく、慎重に解いてもらいたい問題です。