忙しない時代だからこそ、心の教育を

  • Vol. 1589 : 2018/01/07

藤女子中学校女子校

「こんにちは!いやー今日も寒いですね。今日は学校の定期演奏会が変わるので、そのお知らせに来ました!」

このコラムを書いているときに、ちょうど書いている学校の先生が訪ねてきてくれました。
新しいイベントや学校情報などがあると必ず教室に足を運んでくれる元気な先生、女子教育について穏やかながらも熱く語る校長先生がいる学校。
そして、今も昔も変わることなく、勉学だけでなく子どもたちの “心” の成長に寄り添う学校。

それが北海道札幌市にある藤女子中学校です。

藤女子中学校は、日常生活やイベントを通して子どもたちの “心の教育” に重点を置いています。

それは他者に誇れる自分自身になること、「わたし」に対する取り組みとして毎日“瞑目”の時間を設けていることからもわかります。友だちと楽しく話し、ざわついていた教室も瞑目が始まれば雰囲気が様変わりします。背筋を伸ばし、目を瞑る。その一時は学校全体が静寂に包まれます。
また、生徒はマナー講座にも参加します。そこでは他者から見られる自分を意識し、自分も周りも心地よく過ごせる身のこなし、立ち居振る舞いを学び身につけます。
瞑目の時間、マナー講座ともに、自身=「わたし」 を内面から高める取り組みをしているのです。

また、「あなた」 に対する取り組みも活発に行っています。
そのひとつが教室やお手洗いなどを自らの手で清掃することです。自分が使うところである以上に、誰も(あなた)が心地よく使ってもらえるように、という意味が込められており、中学2年生が中学1年生にお手洗いの清掃を直接手解きするという伝統もあるほどです。
さらに、耳の聞こえづらい人が目の見えづらい人に道を案内するにはどのように接すればよいかをロールプレイを通して感じる“ノンバーバルプログラム”、学年ごとにやりとりを通じて自主的な募金活動につなげるといったこともあります。

藤女子中学校の生徒や先生との話は、なぜだか不思議と温かい気持ちになります。
それはきっと、『 「あなた」 を想って 「わたし」 は行動する 』 ということが、日常の一部になっているからだと思います。


忙しいときは視野が狭くなり、なかなか周りを見渡せないもの。
けれども、そのようなときこそ「あなた」を思う気持ちの大切さを、改めて思い出させてくれる学校です。

ぜひ目を向けてみてください。

わっしー

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