困難に打ち勝つ

  • Vol. 1512 : 2017/08/09

早稲田実業学校中等部共学校

何年か前の話ですが、早稲田実業に合格した女の子がいました。
早稲田実業の入試と言えば、女子にとっては最難関レベルです。
特に算数!プロセスを書く欄はないので、答えを出しきる力が問われます。
理科では、世の中のことに高い関心があるのかを問うような問題、考えやすくした現象ではなく実際に起きていることについての問題、プロセスを自分でつくるような問題。
早稲田実業の教育方針である「豊かな個性と高い学力と苦難に打ち勝つたくましい精神力を兼ね備えた人物」を選ぶ問題と言えるでしょう。

7月24日からスタートした日能研の6年生の夏期講習。
午後からの授業はもちろんのこと、午前中も、子どもたちは頑張っています。
授業で学んだことの確認や、夏休み前の子ども会で考えた、各自の志望校合格のための夏休みの学習計画・課題に取り組んでいます。授業は午後からでも、午前中から日能研に自習に来る子どももたくさんいます。(中には、昼ごはんと夕飯、2つのお弁当を日能研で食べる…ほぼ時計1周、日能研にいるお子さんも!)
世間一般からしたら、「小学生がそこまで勉強するのは可哀そう」「そんなに頑張れるの?」と思われるかもしれません。
中学受験は全ての小学6年生が体験するわけではない受験、しなくてもよい受験です。
裏を返せば中学受験は“自分自身で選択してする受験”
中学高校の6年間をどの学校で/どのように過ごすかを“自分自身で選択してのチャレンジ”
だからこそ、これだけ頑張れるのだろうなと、毎年のことながら子どもたちを見ていて感じます。

さて、かつて早稲田実業に合格した女の子。
その子は、夏期講習前には偏差値では早稲田実業には届かず。
でも、夏の40日間……ずっと自分が納得できるまで問題に取り組み続けていました。妥協せず、わかるまで取り組むという姿勢で、質問して解決するよりも自分で解決できるように、自分で納得して身につけられるように。

……早稲田実業の言葉を借りるのならば、「苦難に打ち勝つたくましい精神力」と言うことができると思います。
みんなが帰ってもできない問題があれば、できるまで取り組んでいた姿が印象的でした。
結果として入試では、受けた学校のほとんどで算数は満点近くでした。

本人曰くこのように取り組むようになったきっかけは、入試問題を見たこと。
難しさに直面して、自分の状況と比べて、何をどうするのかを考え始めたことだったそうです。
入試問題の持つ学校からのメッセージって、とても大きな影響力があるのだなと改めて感じた瞬間でした。

日能研の6年生の夏期講習、24日間の授業も折り返し地点を過ぎ、今日8月9日は14日目。
疲れもたまってきて、目標を見失いそうになったり、気持ちがつらくなったり…
そんな時は、“自分の憧れの学校の入試問題”を見てみるのもよいかもしれません。

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