行動と静寂 2つのもののとらえ方

  • Vol. 1440 : 2017/03/24

多摩大学附属聖ヶ丘中学校共学校

最寄り駅からバスに乗り、ふと窓の外に目を向けると…眼下に広がるよい景色!
多くの自然に囲まれた高台にある学校。
それが多摩大学附属聖ヶ丘中学校です。

校舎の周りに広がる自然。
多くの動植物。

それらがあるからこそ、多摩大学附属聖ヶ丘中が掲げる
「本物から本質に迫る教育」の充実につながっています。
生徒たちは単に教科書や資料集で“知識を得る”だけでなく、
実物に触れたり実験に取り組んだりと“知識を使って学ぶ”ことができます。
自分たちで身近にある野菜を育てることや計算上の値と実験とを比べてみる音速測定実験など、
多種多様なテーマを設けて興味・関心を広げるとともに論理的に導き出す術を学んでいきます。

これまでは本物の自然を使って学ぶ、活動的な面を書いていきましたが、
それとは違う穏やかな面も見せてくれます。
毎朝の静かな一時、生徒たちが取り組んでいるのは「読書」。
小学校でも読書週間のように限定的に行うことはあっても、
常にとなるとなかなかないのではないでしょうか。
読む力を大切にしていること、動き続ける・考え続けるばかりでなく少しでも心穏やかな時間をつくること。
その良さを生徒たちも感じているからこそ、心地よい静寂さに学校全体が包まれるのです。

最後に、この学校には入試問題にも特徴があります。
読む力・言葉を大切にしていることがそこからも読み取れます。
それは「視写」というもの。
3文程度の文章がすべてカタカナで、読点なく書かれていて、
生徒たちはその文章を漢字かな混じりで表記していきます。
「そんなに難しいかなぁ。」と思い、いざやってみると…これが意外と悩む。
文章構成はどうなっているのか、どこで言葉を区切るのか、
漢字はどのように表記するのかなど、考えることが結構多くあることに改めて気づきます。

実物を用いての学び、実験といった動的なものの見方
読書や視写といった静的なものの見方が共存しているからこそ、
生徒たちにいろいろな刺激を与えることができる。
また、自然、食物、文章などの身近なものでも、
見方を変えれば今まで見えていなかったことが見えるようになるという機会を作りだすこともできる。
そんな学校が多摩大学附属聖ヶ丘中学校なのではないのでしょうか。

わっしー

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