埼玉県には様々な学校がありますが、実は共学校が多くて男子校・女子校の数は少なめ。
でも学校数は少なくても、埼玉にはとてもすばらしい男子校・女子校がたくさんあります。
今回はそのうちのひとつ、淑徳与野中学校について、ご紹介します。
淑徳与野中学校は、北与野駅・さいたま新都心駅・大宮駅から徒歩で向かう住宅地の中にあります。
2005年に現在地に中学校開校。
でも高校は1892年に創設された「淑徳女学校」を前身とする、伝統校です。
中学校と高校の校舎は今まで少し離れたところに建っていたのですが、
2015年に高校校舎が中学校校舎の隣に移転。
まだ新しいとても綺麗なキャンパスです。
校門をくぐると左手に中学校校舎が、右手に新しい高校校舎があります。
中学校校舎は外からも木のぬくもりを感じる温かい色合い。
高校校舎は地上7階建ての、窓がとても大きくとられていて明るさを感じるスタイリッシュなデザインです。
校舎の中の施設も充実。
エコ・ガーデンというビオトープや野草園のある自然いっぱいのバルコニーがあり、
ライブラリィ(図書室)は約44000冊の蔵書があり自習室としても利用できます。
そしてなんと一般教室でも机と椅子は、
再利用の木材や廃プラスチックの再生品で作られているのです!
淑徳与野中学校の大切にしている心の教育。
それにつながる「環境に優しいキャンパス」は、細かな備品にも表れていますね。
さて、淑徳与野中学校は埼玉県にある学校なので入学試験も第1回は1月に実施されます。
1月13日の第1回入試当日朝には、校門近くで受験生の応援をしていました。
緊張して強張った顔の受験生、明るい笑顔を浮かべる受験生、
途中で知っている顔に出会いテンションがあがって飛び跳ねている受験生もいました。
そしてその中には、急きょ受験することを決めた受験生もいたのです。
12月に入ってから受験することが決まったので、淑徳与野の入試問題に対する準備は不十分。
そもそも受験生本人は学校を見に行ったことがないという状態での受験です。
いざ入試を迎えて、彼女が合格へ向けて力を発揮しきれるのか
周囲の大人はとてもとても心配な気持ちでした。
当日の朝、元気な笑顔で校門を通過していった後ろ姿をじっと見つめていました。
でもそんな周囲の心配など、どこ吹く風。
本人はまた元気に入試を終えて、教室に帰ってきました。
「私、あの学校行きたいかも!」
なんて驚きの発言とともに。
今まではお母さんと一緒に決めた志望校以外は見向きもしなかった
彼女の意外な一言にびっくりしました。
理由を聞いてみると
「校舎がすっごく綺麗だった!トイレもすごく綺麗!私あのトイレなら住みたいかも!」…。
彼女の学校選びの視点が、いまさらながらに垣間見えた瞬間でした。
学校選びの視点はご家庭によってもお子さまによっても様々です。
校内設備の充実やトイレの綺麗さにこだわるお子さまももちろん大勢いらっしゃいます。
そして中には入試当日に見たり聞いたり体験したことを通じて、
その学校のことが大好きになるお子さまもいらっしゃるのです。
きっと志望順位と併願作戦に頭を悩ませる保護者の方も多いと思います。
ですが、お子さまのその時その時の気持ちを聞いて
大切にしてあげていただきたいと心から思った入試の一幕でした。
くうや