日能研の教室には、ピアサポーターがいます。
日能研を卒業して私学へ進学し、6年間の生活を経て、
再び仲間として日能研に戻ってきてくれた大学生たちです。
先日、教室のピアサポーターが、「母校に遊びに行ってきました」とそのときの話をしてくれました。
そのピアサポーターの母校は吉祥女子中学校。
JR中央線の西荻窪駅にある女子校です。
近くまで行ったから…とフラッと学校へ赴いたそうですが、
お世話になった先生に会うことができ、なかなか人に話せない悩みの相談ができたそうです。
吉祥女子中の校是の1つに『互いの価値観を尊重しましょう』というものがあります。
彼女たちは6年間の学校生活の中で、他者の考え、
そして価値観を大切にしながら議論を重ねていくことを繰り返していきます。
だからこそ、考え方や意見の異なる人に出会ったとき、
より話し合いを重ね、理解を深め合うことをすることが身につくそうです。
自分と異なる考え方や意見は視野を広め、新しいことを知るきっかけであり、
同意はできなくても納得するなんてこともあるのだとか。
他者と徹底的に話し合い、議論しあってきた経験があるからこそ得られている感覚なのでしょう。
そんな中で、彼女の悩みは、卒業をしてから
母校の同級生のように話し合いを重ねていくことを楽しんでくれる仲間に出会えないことがあるのだとか。
そしてこのことを先生に相談したところ
「卒業してから遊びに来て同じようなことについて悩んでいると言っている人は先輩たちにも多かった」
「新しい価値観に出会い続ける中で、居場所を見つけていくよ」
ということを聞き、ホッとしたと言っていました。
価値観が対立したとき、人はぶつかり合いを恐れ、慣れ合いで事を済ませてしまうことがあります。
しかしそこからもう一歩踏み込んで、
分かり合おうとするために話し合いたいと思う気持ちを育てる教育は、
中高6年という思春期の長い時間を費やすから成立するものであり、
私学は頼もしい人材が育っていく場所だと実感しました。
また、悩んだときに帰る場所があることが素敵だなと感じる母校エピソードでした。
そしてなによりも、誰よりも強く、それぞれの母校の魅力を知るピアサポーターの存在は、
私学の学びを大切にする日能研に欠かせない存在だなと改めて思わされました。
虹