数学の授業から・・・

  • Vol. 1381 : 2017/01/02

恵泉女学園中学校女子校

昨年ごろから、2020年の大学入試改革にも対応できる学習を促進していくという話を、各私学で耳にします。
ただ、多くの私学の場合、各学校の理念に基づき今までやってきたことを継続していくことが、
結局は新しい大学入試にも対応できる力を育んでいる
のです。
過去の学校情報コラムをご覧いただければ、根幹は変化していないこと、
でも今にも対応していることを感じることができると思います。
(過去の学校情報コラムは2009年から見ることができますよ(^-^))
そんな私学の学びにおいて、最近私がとくに注目しているのは「授業」です。
アクティブラーニング型の授業という言葉だけはたくさん聞く機会があると思いますが、
その実どのように生徒のアタマとココロを動かした工夫をしているのかは、
担当の先生方の力量が問われるところですし、そこが私学の魅力でもあるからです。

昨年秋に恵泉女学園中の説明会におじゃましてきました。
その際お話があった同校の数学の授業についてご紹介したいと思います。

数学において大切にしているのは、「なぜそうなるのか、と常に考える機会を持つこと」。
そして「論理的に考え、記述する能力を育てること」。

たとえば、とある中学1年の代数の授業では、ひとりひとりが問題を作成し、
生徒同士で問題を解きあい、方程式を作るのに成り立つ問題かどうかを
質問しあいながら検証するという内容でした。
仲間が解く問題をつくるならば、数学が苦手でも真剣に取り組むのだろうなと感心してしまいます。
また、答えが正しいかどうかではなく、
方程式の本質について考え、意見しあうのですから、論理的思考も育まれますよね。

希望者が参加する演習の授業では、
ハイレベルな問題をディスカッション形式でみんなで考えるというものもありました。
メディアセンターでホワイトボードを囲んで話し合う映像は、
まさに大学のゼミのような楽しい雰囲気でした。

数学が苦手な子、得意な子、それぞれが意欲的にチャレンジし続けている様子がうかがえ、
恵泉の目指す「自分の考え、意見をもち発信することのできる人」が育まれる片鱗を知ることができました。
皆さんも、ぜひ私学の授業に着目して学校の先生と話してみてください。
授業を通して、その学校が何を大切にしているのかが、きっとわかるはずです。

akki

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