伝統のカドリール・プロムナード

  • Vol. 1299 : 2016/09/28

東京女学館中学校女子校

「学校ダンス」という言葉を、耳にしたことはありますか?
「学校ダンス」とは、さまざまな場面で生徒全員が一体となって、踊りを披露するものです。
そもそも、「学校ダンス」の起源は明治期の「鹿鳴館時代」までさかのぼります。
西欧化の一端を担い、また女子教育・教養の一環として、
全国の女学校に取り入れられていったようです。
しかしながら時代の流れによって、行う学校は少なくなりました。

それでも、伝統を脈々と受け継ぎ、今も「学校ダンス」を行っている学校があります。
共立女子中学校の「荒城の月」、
横浜雙葉中学校の「田毎の月」、
桜蔭学園中学校の「みのり」
などが有名です。

それぞれの学校では、体育祭や運動会の場面で
全校生徒、先生方、保護者の前で披露しています。

そして、ここに紹介する東京女学館中学校高等学校も、そのうちのひとつ。
9月の体育祭で披露される、伝統の「カドリール・プロムナード」です。
これは、高校3年生だけが踊ることができる、学校生活最後の体育祭での、学校ダンスなのです。
1時間近く行われるこのダンス。
高校1年生以下は、憧れの先輩方の姿に涙をし、
高校2年生は「次は私たちが受け継ぐ」という想いのもと、
食い入るように見つめ、胸に刻み込むそうです。

この日のために、高校3年生になってから猛練習の日々。
振付、ステップ、動きの合わせ方…。
先生から、仲間から言葉をもらいながら、体育祭当日を迎えるそうです。

「練習は本当に大変だったけど、今思い返すと、6年間での一番の思い出です」
「なぜか大号泣しながら踊った
「あの瞬間、『私は今、東京女学館の伝統を引き継いでる』と思った」

と、卒業生が語ってくれました。

OB会でも、会合の最後のほうになると、突然音楽が流れてきて、
「さぁ、カドリールを!」との声とともに、ダンスが始まるそうです。
世代を問わず、みんな一緒になって。

伝統の下につながるって、素敵ですね。

すっきー

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