解剖の授業

  • Vol. 679 : 2011/12/06

白百合学園中学校女子校

ラッシュ前の8時10分までに登校する白百合学園の朝は、創立以来130年間変わらぬお祈りをする朝礼から始まります。これにより生徒たちはスイッチが切り替わって、目的を持った学校生活を送ろうとするするきっかけになります▼朝礼後はすぐにタブリエというスモッグに着替えて一日を過ごします。設立母体が17世紀のフランスに誕生したシャルトル聖パウロ修道女会であるため、フランス語の授業があることが同校の特徴の一つですが、フランス語の授業では、じつは日本語も充分話せるようなネイティブの先生が日本語を一切使わず週1時間は授業を受け持っています。半年もするとコミュニケーションが取れるようになるそうです▼授業の特徴の一つに、全員が行う理科の解剖の授業があります。物理・化学・生物・地学の四つの実験室では、多くの実験が行われ、たとえば生物では、中1で植物の茎などの観察を高性能の顕微鏡を一人1台ずつ使用し、中3では解剖を、魚や豚の内臓などを全員が実施しています。そんな実験・観察によって、理科好きの生徒がどんどん育ち、高校2年生では半数が理数系を選択しているほどです。理工医薬獣医系への進学が年々増えいている理由の一つがここにあると感じました。

教室スタッフ/吉村貫一郎

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