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親と子の栄冠ドラマ -中学入試体験記-

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恵泉の花

  • 年度:2018
  • 性別:女子
  • 執筆者:
娘が受験すると言い出した時、私は「私学に行くならキリスト教の学校に行って欲しい」と望みました。
今は亡き母がクリスチャンで、幼い頃から教会に行き、中高、そして大学とプロテスタントの学校に進んだ私は、正式なクリスチャンではないものの、神様を信じていますし、毎晩寝る前には娘達とお祈りをしてきました。

何を信じる・信じないかは個人の自由ですが、これからの長い人生には、たくさんの困難もあるでしょう。
そんな時の心の拠りどころがキリスト教であって欲しいと私は願っていたからです。
小5の秋に私の母校である恵泉女学園の文化祭「恵泉デー」に一緒に行きました。
私が通っていた頃の面影は、フェロシップホールという講堂のみで、すべてが新しく変わっていました。
特に驚いたのは、メディアセンターという図書館です。蔵書数もさることながら、中央に生えているガジュマルの木の存在感、色とりどりのソファやぬいぐるみなど、本が好きな娘は喜びました。
受験校を選ぶ時期になると、夫は「自分の実力相応校以上の学校を受けるように」と言いました。
私学ならどこでもいいという考えは私も持っていませんでした。娘は女子校にこだわりました。
経験者の私は、「女子校はドロドロするよー」と脅しましたが、一度は経験したいのだそうです。
さらに娘は、2科目受験でした。選択肢は大いに狭まり、娘は家からも近く校舎もきれいな洗足学園を第一志望に決めました。恵泉を第一に選ばなかったことに少しガッカリもしましたが、何度も訪れる中で、洗足のよさが私にも分かり、かなり高い山ではあるものの、受かって欲しいと強く思う日々でした。
恵泉の最後の入試説明会(12月)の帰りに、生徒さんが育てた花の苗をいただいて帰りました。
あまり陽の当たらないベランダに放置し、時々水をかけていましたが、今年の冬は特に寒く、枯れてしまうのではと思っているうちに受験シーズンがやってきました。

洗足の過去問を解いては合格ラインに程遠い点数(算数)を出してばかりで、
何度も自習室や先生に質問に行くよう言っても、娘はリビングで黙々と勉強を続けていました。
何事にも熱くならない娘も、本番が近づくと「どれだけ今まで勉強してきても、たった1日の試験で合否が決まる」ことへの恐れや不安を感じていたようです。私は「道は神様が決めるもの。洗足か恵泉か。もしくは公立か。決まった道があなたにふさわしい道なのよ」と言い続けました。
迎えた当日、いつも通り落ち着いた表情で「内心はドキドキしていたとのこと)、2/1に洗足と恵泉、2/2に洗足を受け、洗足は不合格、恵泉は合格でした。ラストチャンスの2/5の洗足は、2人でインターネットでの発表を見たら不合格でした。やはり洗足はとても高い山でした。でもあきらめずに3度挑んだ娘はよく頑張ったと思います。

2/2にベランダの鉢に黄色い花が咲いていました。
恵泉の花が咲き、娘がそこに導かれたことを実感しました。
恵泉での6年間で、娘が自分色の素敵な花を咲かせられることを祈ってやみません。
今後も寄せられたドラマを、各カテゴリーに随時アップしていきます。
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