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親と子の栄冠ドラマ -中学入試体験記-

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まさかの逆転劇

  • 年度:2018
  • 性別:男子
  • 執筆者:
一行題の計算ミス。漢字のド忘れ。
実力より少し上のチャレンジ校だった第一志望の合格にむけては、致命的とされるミス。
それを犯してしまったらしく、意気消沈して会場から出てくる。帰りの道中も機嫌が悪く、話しかけられない雰囲気。第一志望校の2/2 B日程の受験直後は、そんな暗い状態だった。

実は、2/1午前の第一志望A日程も、気合が空回りしたか、本来のちからが出せずにいたからだ。

2/1午後の第二志望。実力相応校だったが、向かう途中は午前の結果を引きずっていた。かつ、得意な社会・理科で稼げない2科目だった。付き添いの母は本人の気持ちを受け止め、なんとか前向きになった状態で送り出す。
2/1午後の試験後、本人が晴れやかな顔で現れる。「算数の試験がすごく楽しかった!」ニコニコして出てきたらしい。帰りのバスで、他の受験生もいるなか「俺、合格したわ」の発言まで出る。母苦笑。

2/1の夜の合格発表。まず、実力を出せなかった第一志望は感触どおり不合格となる。悲しみを乗り越えて第二志望の結果を見ると、本人の予想どおり合格をいただく。この時点で、受験プランAへ切り替え。他の併願は全て忘れ、第一志望に何がなんでも登頂するプランに切り替え、学習を開始した。

気合十分で2/2 B日程に臨んだのだが、結果は、冒頭にあるような状態だった。
落ち込む時間はない。帰宅してすぐ、本人が次の日以降の勉強の用意をし、塾での自習の予定を立て、先生への質問をまとめ、問題集を解きはじめる。

途中で2日B日程の合格発表の時間がきた。
本人も諦めの境地で、暗い気持ちでパソコンを開く。母は怖くて見れない。本人と父で一緒に結果を見るを押す。
予定では、グレーの画面で「不合格となりました」が表示されるイメージをしていた。

開かれた画面には、サクラが咲いていた。

「えっ!」「まさか!」
思わず本人から声がでる。

無理だと思っていた第一志望。過去問では点数出せていない。偏差値・倍率も高まるB日程。しかも2科目受験。そして、致命的なミス。
それを覆す、見事な逆転合格劇だった。

本人は母と抱き合い、号泣。これまでの辛さと、達成感で震えていた。
「いままで支えてくれてありがとう」
「夢みたい」
そんな本人の言葉に、親も貰い泣き。この2年間の苦労と頑張りと嬉しさと緊張からの開放感で、感情が溢れて制御できない涙が次から次へと溢れ出す。

思えば、2年前に入塾したときは下位クラスで学習についていくので精一杯の状態だった。成績はなかなか伸び悩んだが、親と子の二人三脚と、兄弟の協力で受験モードに集中。6年の夏期ごろから成績は上昇傾向に。特に10月以降で算数の先生から頂いた「合格へのパスポート」という個別問題集の演習で、メキメキと力がついたようだ。怖かった算数の先生は、受験直前に本人が一番好きでお世話になった先生となっていた。

この、自分で追い求めてつかみ取った成功体験は、何物にも代えがたい、貴重な財産として本人に残ることと思う。
「今まで人生で1番うれしい」っていう金メダル選手の言葉、彼は知らないはずだけど、心からの言葉として出ていた。

本当におめでとう!
そして、本人にも親にも、この貴重な体験をさせてくれた日能研の皆さん、ありがとうございました。
今後も寄せられたドラマを、各カテゴリーに随時アップしていきます。
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