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親と子の栄冠ドラマ -中学入試体験記-

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実は入っていたスイッチ

  • 年度:2016
  • 性別:女子
  • 執筆者:
秋に、お世話になった日特校舎でオン・ザ・ロード用の撮影をしたそうで、
この時娘は「発表のとき写るかなぁ~」と言っていました。
合格したい、じゃなくて写りたい。
今思えば、彼女なりの「合格したい」という気持ちの表れだったのかもしれません。

発表の日、書類を頂いて出てきたところに日特の先生と撮影担当の方がいらっしゃいました。
もしよかったら・・・(撮影協力)と言われて、
娘はまだ発表の余韻に浸っていて少し(いつもか!?)ボーっとしていたけれど、
恩返しをしたいという気持ちがわいて来たのか、了承して撮影場所に向かいました。

マイクをつけて、いざ撮影。
インタビュアーさんが「受けた試験のふり返りをしてみよう!」とおっしゃいました。
日特で行っていたという方略に基づいたふり返りを。

少し離れた場所で見ていた母はそれを聞いて血の気が引きました。
この時点で、再現答案もしていなかった娘(その後、心を入れ替えて、自校舎で行いました)。
恥ずかしながら、今まで行きあたりばったりに近い状態でテストを受けていたように見えた娘に果たしてそんな高尚なことがこの場でできるのか!?
できたとしても、たどたどしくつっかえつっかえ目線はキョロキョロになるんじゃないか!?
ドキドキしながら星 明子のように見ておりました。

娘が口を開きました。
すらすらすらすら・・・

こ、これは夢か・・・!?
母はふわふわした雲の上にいるような気がしてきました。
なんか娘に後光が差して見えるんですけど。

娘が・・・あの娘が。
論理的に自分で立てた方略に基づいてふり返りをしている!!!
しかも目線まっすぐ!きょろきょろしてない!よどみないしゃべり!
今まで聞いてきた娘の説明の中で、最もすばらしい説明でした。

その姿を見たとき。
難問が解けた時より、過去問の手ごたえがあったときより、発表の時より(!!!)、泣けました。
だってだって、とにかくテストのほとんどのふり返りから逃げまくっていた娘です。
(特に「一番大事」と言われるカリテで・・・)
ただ解き直して解けたらもうオッケーでしょ、ですませてきた娘です。
このことについてはもう何度もバトルをしました。母の白髪もシミも小じわも増えました。
先生方からそれとなく伝えてもらったこともありましたが、右から左に受け流し、のれんに腕押しでした。

そんな娘が、どのように解こう・どこから攻めよう・どうやって体勢を立て直そう・
本科&特訓のあの先生の説明を活かそう・どこどこが本番につながった
試験の内容をもとにしっかりとふり返りをしているなんて・・・
泣かずにはいられませんでした。

さらに涙腺に追い打ちをかけるように話はつづく。
「6年時をふり返ってみてどうだった?」
母的には、秋が一番しんどかったのでは?と感じていたのですが
娘は「夏から秋まで結構長い期間大変でした。」と言いました。
(確かに、テストの成績から言うと夏前から結構アレレレでした)
そんな状態だったので、日特の秋クラス替えで1つダウン。
しかもダウンしたクラスの座席はいちばんおしり。へたすりゃ2クラスダウンだったわけで。
(クラス落ちは知っていましたが、座席についてはこの時初めて聞きました・・・)

「さすがにこのときはまずい!と思ってそこから気合いを入れました」

そ・・・そうだったのか。
クラスダウンしたとき、表面上はそんなにダメージ受けて無いように見えていて、
いつまでたってもスイッチ入らないじゃないの、というかスイッチはどこなの!?
と母は何度も感じていましたが
本人は色々思うところあり、自分なりに受け止めて乗り越えようとしていたようです。
悩み続けていた母をよそに、
実は本人、秋にやる気スイッチを入れていたらしいです。親にわからないように。

実に娘らしいなと思いました。
この子は小さいころからそうだった。
幼稚園や小学校の出し物、発表の場などの練習し始めは全然スイッチ入っていなくて、
ふざけてるのかなんだかわからない。
「ホントにやる気あるのか!?」とやきもきさせるが、本番ではコロッと態度を変える。
途中経過を決して見せず、陰で努力していた(と先生から伺って初めて親は知る)。
娘のプライドなのか?ひけらかしたりするのはカッコ悪いと思っているのか?
今回もそうだったようです。

「だったら目に見える形でスイッチオンを教えてくれよ―!!!」とも思うのですが
(私の黒髪・白肌を返して・・・)
最後の最後で著しい成長を目の前で見られたので、そこは責めないでおきたいと思います。
ふと気づいたら、娘のおでこにあった白いニキビがすーっと消えていました。
親にはわからないストレスも沢山抱えていたのでしょう。

「夏期講習&後期日特&本科のファイナル」の真の意味が、やっと理解できた気がしました。
貴重な経験をもって娘を後押しして下さった日能研には、本当に本当に心から感謝しております。

願わくば、培った「ふり返りの方法」は、
娘の今後の人生でこそ必要なものだと思うので、ぜひ継続してもらいたいです。
今後も寄せられたドラマを、各カテゴリーに随時アップしていきます。
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