5年生の終わりになって子どもが突然「日能研に行きたい!」と言いだした。
中学受験など考えてもいなかった私達は戸惑う。自分で塾を探したようだ。子どもに連れられ日能研へ。
先生と子どもがじっくりと話しあい、入会テストを受けることになった。
定員もあることだし、まさか入会できるとも思っていなかった私達だが、そんな両親を尻目に入会テストをパスする。
もちろんクラスは下のクラスの一番順位の下の席。偏差値も30台前半のスタート。そして子どもは、最初に面談した先生と再会する。
その先生と個人面談をした際に、偏差値のかなり高い学校を紹介されたことに私達は顔を見合わせて驚いた。
まさか・・・。今、偏差値のこんなに低い息子が、名声を博する学校に合格できるはずがない・・・。
もちろん入会した息子は頑張った。そして私達も応援した。
梅雨が過ぎ、夏期講習が過ぎても順位は下のクラスの中頃。
「ぜんぜん届かない!」と思ったが、その後の数回の個人面談でも先生は志望校変更をしなかった。
もちろん、その間、学校説明会等に赴き、子どもも私達も憧れは強くなっていった。
秋が深まる頃から冬期講習までは子どももなかなか成績が伸びず苦しんでいた。
そして最終の志望先決定面談。合計4つの志望校。そこに滑り止め校はなかった。もちろん志望校変更なし。そこそこ力はついてきたもののまだまだ届くレベルではなかった。そして「テスト中も成績は伸びる!」という言葉を信じ、全日程をあきらめずに受験。第一志望校こそ逃したものの、5年生の3月時では考えられない程の高いレベルの学校に合格することができた。
ここで疑問符が。
なぜ、先生はうちの息子がここまで伸びることを解っていたのか・・・?
先生は未来から来た人?
いやいや、たくさんの子どもたちの教育に長年携わってきた信頼できる直感を先生はその経験から持ち備え、息子に、そして私達に助言してくださったのだろう。
今や息子は「僕の人生を変えた偉大な先生」を尊敬しています。
- ※
- 今後も寄せられたドラマを、各カテゴリーに随時アップしていきます。