全部が始まった4年生、あの時は毎日が「タイクツ」だった。
クラス替えが終わり、友達ともクラスが離れた。だから「タイクツ」。
母が中学受験をしたのは知っていた。たぶんその時はすごく軽いノリで「受験したいなあー」と言ったのだと思う。
正直4年生の頃は辛かった。毎週のテストでお母さんとケンカをして、布団の中で泣いていた。
それに、算数の宿題も計算ばっかりで単調だったから。
何でやっているのか分からなくなった日もあった。
5年生になって、やっと普通の問題も取り組めるようになった。クラス分けの意味も知った。
日能研全国公開模試の結果は、上がり下がりを繰り返した。
6年生になる時に一番怖かったのは、「クラスから落ちること」だった。そんな不安は素通りされたけど。
クラスも変わらず、6年生は始まった。
最初は4列目あたりだった席も、いつしか3列~2列あたりが普通になった。
過去問もやり始めた。鴎友学園の過去問は、いつものテストと全然違った。洗足学園はもうちょっとストレートで、東京農業大学第一は私にはいつものテストよりも楽に感じた。
何度もぶちのめされて、笑って、泣きまくって。
それを繰り返した先にあった2月1日。朝は緊張のしすぎで不機嫌。教室で友達に会ってほぐれた緊張は、机に向かうエネルギーになった。
合格発表の日は心臓が飛び出るかと思った。
自分の番号を見つけた時、泣きたくなって笑いたくなって、私はまあるくてあったかい気持ちで満たされた。
それまでの努力が全部報われた気がした。
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