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親と子の栄冠ドラマ -中学入試体験記-

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合わせて一本! 勝ち得た結果の価値に変わりなし!!

  • 年度:2018
  • 性別:女子
  • 執筆者:
終わってみれば、想定した最後まで試験を受け続ける、苦しさも伴う受験になったと思います。
ですが、逆にそれが最大限の力を出し切って娘が望む結果を得られたことに喜びを感じつつも、人生においても良い経験をしたという形で終われたことに安堵を感じているのが正直な心境です。

娘の第一志望は無理ではないが余裕もない、一番良い調子が出せたときに合格できるレベルでした。
途中の模試では結果が振るわないことが続いていましたが、最後の模試は本人も本番に向かって自信が持てるような良い結果が得られていました。
とても理想的な流れと思いましたので、当初から相談していた計画通り、1月は埼玉の学校を経験を積むために受け、2月の本番では第一志望を3回受けて、そこの間に挟める第二志望を入れて、後は受験可能で行ってもよいなと思える学校を受験することにしました。
最大で2月本番は5日間連続して受験を行う計画になります。1月入試では合格を得て、本当によい流れなので、2月の本番受験も1日目ですんなり合格が得られてしまうのではないかと、当時は親子共に感じていたように思います。
ですが、2月本番が始まってみれば、そこまでうまくは行かないのが現実でした。

2月入試1日目は第一志望の学校。
本人もよい感触を得て終えたのですが、その夜の結果は不合格でした。
自信もあったこともあり、その結果にやはり娘は泣いて、ネガティブなことを口にします。妻が優しく大丈夫だよと声をかけてくれているので、こうなった場合、父としては共感する役割ではないと考えていたので、冷静に計画を変えるか、このまま予定通りに進めるか、子供の意思の確認をしました。
本人が最後まで頑張る姿勢を見せたので、親としても考えを揺らがせることなく、子供の望む道を最後まで進んでみようと思いました。

2日目も第一志望の学校、疲れもあってすぐに寝てしまったため、その夜に結果は伝える機会なかったのですが、結果は不合格。
私一人でその夜の結果と向き合うことになりました。
”何が足りなかったのだろう?”、
”どうすれば、この先に繋がるのか?”、
”今からでもレベルを下げた学校を増やすべきか?”
頭の中で色々な考えが巡ります。
親としては、やはり子供のことが自分事のようで苦しくなるのですが、娘も我々もやることをやっているのならば、後は娘の気持ちとご縁次第とも思えていました。

3日目の朝、直接結果は伝えませんでしたが、私の行動予定から、2日目が不合格であることは分かっているようです。
そんな流れではありますが、3日目は第二志望の公立の中高一貫校。
結果はかなり後にならないと分からないため、ここからは4日目、5日目の試験を受けても最終日まで結果が分からない流れです。
娘本人は何も結果が得られていない中での試験ですが、合格圏内に入っている中高一貫校は適性検査型でこれまでとは試験の内容が変わってきます。
続く、4日目の第三志望の私立女子校も適性検査型なので、少し頭の中も気持ちも入れ替わったのかもしれません。
ですが、4日目の結果は、娘が試験中に結果がでるので、本人は本当に何も安堵のないまま最終日を迎えることになります。

その最終日の前夜、何気となく娘達と話をしているときに、緊張しているときには素数を数えると落ち着くという冗談話をしていました。
ふと、最終日の試験番号を調べてみると、面白いことに素数でした。
娘に特別な番号だねと伝えると、少し笑って、本人も「素数パワーがあるから大丈夫かも」と1日目のような自信が戻ってきているような感じを受けました。
そして最終の5日目です。娘からは不安もあるとは思いますが、何にせよ今日で最後というような様子も感じます。
そのような中、娘の試験中の待ち時間に、4日目の結果を確認してみると合格が出ていることに安堵しました。
第三希望でも娘の行きたい中の一つには行ける、親としても少し気持ちが軽くなったのが本音だと思います。
試験からの帰宅途中に4日目の合格の結果を娘に伝え、本人からも気持ちが軽くなった様子が伺えました。

そして、5日目の夜、本当に最後の結果発表です。結果は、嬉しいことに合格です。娘も飛び跳ねて喜びます。
娘に喜びと労いを伝え、本人も幸せそうにその夜の眠りについたようです。
そして、父としては「ああっ、良かった。本当に、良かった。そして、長かった・・・」というのが本音でした。

最終的に結果だけ見れば、受験した学校は全て合格を得ることができました。
しかし、第一志望の学校には3回受けることになりました。
複数回受けることのメリットが受けられる学校であるため、おそらく1回だけでは合格できなかたのではないかと思っています。
例えるなら、柔道の合わせて一本のような感じだと思います。
ですが、そこで勝ち得た結果としては、一本勝ちと何の遜色のもないものだと考えています。
これまでの娘の努力が、娘の望む結果として得られたことに本当に安堵を感じています。

では、最後に。
親としては、子供を励ますことも大事ですが、やはり色々な結果まで想定して計画を練ることも大事ではないかと感じています。
我が家では結果的には2月本番は5日間連続して試験を受ける全ての予定をこなすこととなりましたが、最大の結果が得ることができました。
私としても最大で5日間、受験に付き合うことができるような計画にしていました。
親としてはそのような良い結果も悪い結果も、細かい移動のスケジュールも含めて全体を眺める視点で計画が練れると、受験に臨んでいる子供自身も自分のやることを迷いなく進めることができ、よい結果が得られるのかもしれません。
その計画が実現できるように仕事上の努力をしていることも、良かれ悪かれ娘の刺激になっていたかもしれません。
本当に、受験の計画がどこか違えば、このようなよい結果になっていなかったようにも思えます。
無理ではないが余裕もない志望校、そのことをどのようにとらえて考えるか、子供自身、家族、皆の自分事ととらえて考えることが大事に思えます。
自分のことや周りのことを含め娘が中学受験にあたって得られた経験を、この先の選択に活かしてくれれば何よりだと考えています。

残りの小学生としての生活を、本当に小学生らしく過ごしている娘を見て、今は只々、そのようなことを振り返っている次第です。
皆様のご参考になれば、幸いです。
今後も寄せられたドラマを、各カテゴリーに随時アップしていきます。
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