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親と子の栄冠ドラマ -中学入試体験記-

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天は自ら助くる者を助く 麻布、聖光、渋幕に合格して

  • 年度:2020
  • 性別:男子
  • 執筆者:
麻布、聖光学院、渋谷教育学園幕張、海陽学園(特別給費生)、西大和学園に合格し、麻布への進学を決めました。

自宅から歩いて通える日能研に3年生で入塾。それから3年以上お世話になって、第一志望の学校に合格でき、丁寧にサポートしてくださった先生方、スタッフのみなさまには感謝するばかりです。

入塾当時はサッカーに力を入れており、勉強と両立させながらの受験を目指していました。本人の勉強姿勢はマイペースで、出された宿題を適当にやるくらいでした。力を入れて勉強していたとはとても言えず、成績にはむらがありました。

ただ5年生になり、サッカーで足を怪我して、数カ月プレーができなくなりました。どうしても痛みが取れず、さまざまな病院に通いましたが、なかなか完治しません。

そんな中で本人が覚悟を決めたのが、中学受験と本気で向き合うこと。それまで週に4回程度続けていたサッカーをやめることにより、できた時間を勉強に振り向けました。その結果、6年に入る頃には成績が安定。算数、国語、理科、社会のすべての科目で着実に点数を取れるようになりました。

とりわけ大きかったのは、平日の自校舎での勉強に加えて、週末の日特や、期間講習だけお世話になった他校舎で開催されるTMクラスへの参加でした。

さまざまな解法をみんなと議論するグループワーク、受験校の特徴と過去問の結果、自分の得意・不得意を分析し、自分で攻略法を考えて書き出す「方略」などが役立ちました。

自分の頭で考え、PDCA(計画・実行・チェック・行動)のサイクルを回していく。数々の失敗から学び、次の改善に結びつける。こうした思考法は、中学、高校、大学、そして社会人になっても役立つ「一生もの」の宝になると思っています。

何より、学力の高い良きライバルたちと切磋琢磨することが本人の負けん気に火をつけ、一層努力するモチベーションとなりました。そこで知り合った友達とは本当に仲良くなり、良い関係を築けたようです。

6年の秋以降に始めた受験校の過去問は、最初は合格最低点に達しないことが少なくありませんでした。それでも、麻布、聖光、渋幕の3校について、それぞれ10年分以上過去問を解き、丁寧に見直しをすることを繰り返しました。だんだん実力がついてきて、年末ごろには、おおむね合格者平均以上の点数をとれるようになってきました。所属する教室の先生方に、過去問の解答を丁寧に添削していただいたことが、自分の課題を知り、合格できる答案をつくる力を高めることにつながりました。

この結果、麻布、聖光、渋幕の受験とも、本人は自信を持って臨むことができたように思います。

自宅から近い麻布が当初から第一志望ではありましたが、親子で話すときはあえてそう言わないようにしました。「麻布、聖光、渋幕も“本命校”。どこに合格して通うことになっても、与えられたベストの道だ」と話してきました。

実力があっても、入試であまり得意でない分野が出たり、志望校の出題傾向が変わったり、その年に限って学校側が合格者数を絞ったりするなど、不測の事態は起こりえます。志望校に順位をつけすぎると、不本意な結果の場合は心理的な打撃が大きくなると考え、上記のようなスタンスで臨むことにしました。

試験では、(1)最初に全体に目を通して、各問題の難易度の目星を付けて時間配分を考えて解く(2)何かの科目や何かの問題で失敗しても、ほかで取り返せる場合が多いので、最後まであきらめずに解き切る(3)問題文を丁寧に読み、どのような条件があり、何が問われているのかを、意識して解いたそうです(受験を通じて、解ける問題でも文章をよく読まずに間違えるケースが多かったためです)。

もちろん本番の入試では想定外のことが起こります。聖光の受験の際には、普段なら間違えることがないような問題を複数の科目でいくつも間違え、夜に出た解答速報を見て自己採点した結果、親子で青ざめました。不合格も覚悟しましたが、翌朝、パソコンを開いてみた結果は、無事、「合格」で安堵しました。その後、今では珍しくなった掲示板での合格発表だった麻布に向かい、青空の下で日能研の仲間たちと一緒に合格を祝いました。最高の笑顔で迎えられた合格発表でした。

自分で目標と戦略を決め、自分を信じて、努力を重ねる。「天は自ら助くる者を助く」という言葉通り、中学受験は、自分を信じて、努力を続けることの大切さを子どもが学べる最高の機会でした。
今後も寄せられたドラマを、各カテゴリーに随時アップしていきます。
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