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親と子の栄冠ドラマ -中学入試体験記-

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過去問を沢山やりました。その結果は・・・

  • 年度:2020
  • 性別:男子
  • 執筆者:
3年間の中学入試がようやく終わりました。
日能研の先生・スタッフの方々には大変お世話になりました。
これから受験に向けて準備を進める方の参考にして頂ければと思い、我が家の過去問への取り組み方をご紹介させて頂きます。

◆偏差値だけでは難易度は測れないと強く実感しました。
入塾した3年前から第一志望は聖光学院と決めていました。
その他、2月受験校として決めていた浅野と合わせて、この2校については9月から過去問を本格的にやり始めました。また11月には2月受験校に加えた渋谷教育学園渋谷も過去問を始めました。
聖光学院のR4偏差値は第一回が68で(第二回は69)、息子の平均偏差値は69程度でしたが、過去問に何度かトライし、良くても20点マイナスなど中々合格ラインに近づいて行かず、12月の塾の面談で「この68という偏差値は本当に合ってますか?」と先生に質問したほどでした。
冬休みに入って1月のお試し受験に選んだ渋谷教育学園幕張(同じく68)の前年の過去問をやらせてみたところ、簡単に合格ラインを40点オーバーしました。
本番の前日に2年前の過去問をやらせても同じく40点オーバーで、本番でも自己採点で同程度の出来で合格しました。
息子の過去問の出来を見ていると、聖光学院は感覚的に偏差値71くらいに感じ、渋幕は65くらいに感じました。
算数の考え方記述の有無、得意な理科社会の配点比率など、息子にとっての難易度が違ってくる要因がいくつか思い当たるものがありましたが、恐らくそれ以外にも素人では気づきにくい何等かの要因が沢山あると感じました。
学校によって出題傾向が異なることは勿論分かっていたつもりでしたが、それはせいぜい偏差値でプラスマイナス1程度の影響だろうと高を括っていましたが、息子にとってはプラスマイナス3も幅があったのです。
偏差値はあくまで統計的なものであり受験校を絞り込む目安と考えるべきで、最終的には過去問がどれくらい解けるかで合否の可能性を見極めることが大事だと感じました。

◆お試し受験でも2年分はやった方が良さそうです。
10月の合格判定テストの保護者説明会で、塾の先生から「過去問は最低でも1年分やって下さい」と言われていましたが、1月のお試し受験2校(栄東の東大Ⅱ、渋幕1次)は、合格が必須ではないので1年分、もしくは最悪は問題形式をチェックするだけ、ぐらいに考えていました。
その分、2月受験校対策に時間を充てた方が良いと思ったからです。
しかし、1月に入ると思ったより時間的に余裕があったため、2校とも2年分やりました。息子本人も2年分やっておいて良かったと言っていました。
傾向をつかむという意味では1年分では若干心配で、お試しとは言え受験するからには最低2年分はやった方が良いと感じました。
実力的には合格してもおかしくない学校でも、1年分あるいは全くやらず準備不足が原因で不合格になってしまうと、不安を感じながら2月の本番を迎えなければならなくなります。

◆相性が悪い学校ほど過去問を沢山やりました。
2月受験校の聖光学院(第一回、第二回)、渋渋(第一回)、浅野は、12月までに3~4回分はこなしていましたが、相性抜群だった渋幕と比べると、特に聖光学院と渋渋は相性が悪いことが分かってきました。
渋渋は同じ渋谷教育学園でも渋幕とは考え方記述の有無や科目配点が正反対でした。
相性が悪いからといって簡単に受験校を変更する訳にもいかないので、出来るだけ多くの分量をこなして慣れるしかないと思い、可能な限りの年数の過去問を解かせました。
聖光学院は第一回、第二回ともに7年分(計14回分)、渋渋は第一回を4年分+第二回を3年分(計7回分)、浅野は5年分やりました。
それ以外に、息子にとって聖光学院の決め手となる国語・算数については、結果が悪かった年度の再トライを2回分やったり、4科目合計が最低点だった年度を2週間後に再トライさせて完璧に近い高得点(得点率62%⇒92%)を体験させたり、渋渋の決め手となる算数も3回分の再トライをさせたり、その学校の問題に馴染ませることで苦手意識を出来る限り無くすようにしました。
1月下旬になると、相性の悪い聖光学院でも2~3回に1回くらいの確率で合格点が取れるようになりました。

結果的には・・・
渋渋、浅野は合格、聖光学院は第一回は不合格、第二回目で合格を勝ち取ることが出来ました。
勿論今年の出題が息子に比較的合っていたという運も多分にあると思いますが、過去問を十分やっていたことが合格の前提条件だったと強く感じています。
受験が終わって分かったことは、我が息子の場合はどの受験校も自宅で過去問を解いて出していた点数とさほど変わらない結果だったということです。
お子さんのタイプによっては本番で底力を発揮できる場合もあるかも知れませんが、それに賭けるのは少し危険かなと思います。
時間の許す限り志望校の過去問をやることをお勧めしたいと思います。
今後も寄せられたドラマを、各カテゴリーに随時アップしていきます。
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