3年前、娘の中学受験が終了した日、息子の中学受験が始まりました。
その日、12歳の娘は大粒の涙を流して大声をあげて泣いていました。
熱望していた第一志望に不合格となり、第二志望の学校への進学が決まりました。
その日は、娘だけでなく、父・母・弟と家族みんなで泣きました。
それは、やはり一生懸命頑張っていた娘の姿を家族みんなが見ており、ずっと応援していたからでした。
その時、息子が「俺が絶対姉ちゃんの分までがんばるよ。」と泣きながら言いました。
その日から我が家は、再び中学受験の長い道のりを進むこととなりました。
息子は幼稚園から続けていたサッカーと勉強と両立し、頑張り続けました。
小学五年生の10月には、市のサッカー大会で準優勝し、受験をやめてしまうのではないかと思いました。
本人がそうしたいのならそれでも良いと親としては思っておりました。しかし、息子は勉強もサッカーも続けることを選びました。
受験まであと1年となり、新六年生が始まると塾の日が多くなり、大人から見ても勉強とサッカーを続けるのが大変な状況でしたが、本人は「両方頑張る」の一点張りでした。
土日はサッカー漬けの日々だったので、学校見学などほとんど行けていない状況でしたが、六年生の5月にZ中学の学校見学に親子で参加したところ、親子で一目ぼれをしてしまいました。
学校のグラウンドはそれほど大きくなかったのですが、学校施設と海岸がつながっており、最高の環境だと思いました。
先生・生徒の雰囲気も良く、即座に息子は「ここに通いたい」と言いました。
ずっと続けていたサッカーを6月に休部して、7月から本格的に勉強を始めました。
そこからの努力にはびっくりさせられました。
夏休みも冬休みも朝から自習室へ通い毎日10時間以上は勉強をしていました。
1月受験、埼玉の学校を受験しましたが、なんと不合格。R4偏差値はしっかり超えていたので大丈夫だと思っていたので、本人も家族もショックを受けました。
どこも受からないのではないかと疑心暗鬼に陥りました。
その時、先生が「大丈夫です。受験は簡単じゃないことを今学べたのは大きいです。ここから3週間本気でやれば力は確実に伸びますよ」と声をかけてくださいました。
その言葉を信じ一番早く切り替えたのは息子でした。その後3週間、息子は今まで以上に勉強に集中していました。
受験本番、2月1日、学校周辺の天気は快晴でした。
息子は「やれるだけやった」と笑顔で言いました。
結果は合格。息子は満面の笑みでした。
父と母は泣きました。うれしくて、息子の有言実行の頼もしさに、そして6年間の長いトンネルをやっと抜け出たような感覚に、本当に感動しました。
合格証には「合格おめでとうございます。海も風も太陽も貴君の新たな出発を祝福しています。」と記載があり、これを見てまた感動してしまいました。
ちなみに、娘は入学して直ぐに「今の学校に入ってよかった」と笑顔で学校へ通い、毎日楽しく中学校生活を満喫して過ごしております(笑)。
この先、子どもたちはどんどん親離れをしていくことでしょう。
本当に大変な6年間でしたが、私たち家族にとってはかけがえのない6年間だったのかもしれません。
子供とここまで関われるのは、この先おそらくもうないでしょう。
少なくとも親にとってはかけがえのない時間だったと思います。
最後になりましたが、ご指導いただいた先生、サポートしてくださった皆様にお礼をさせていただきます。
本当にありがとうございました。
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