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親と子の栄冠ドラマ -中学入試体験記-

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中学受験体験記(横浜雙葉)

  • 年度:2017
  • 性別:女子
  • 執筆者:
【全体】
子供の中学受験は第一志望の横浜雙葉に合格できて結果は成功でしたが、途中で何度も壁にぶつかり、悩み、不安を感じる1年間でした。
正直、中学受験が親にとってこんなに大変だとは思っていませんでしたし、反省点もいくつもあります。
お子様の中学受験に向かわれる親御さんに、少しでも参考になれば幸いです。

【夏休み以前】
一番の反省点は、子供の勉強を本格的に見てあげるスタートが遅かったことです。
三年生の3学期から日能研に通わせ母親も付いていたので、油断して子供の勉強の状況がどうなっているかよく見ていませんでした。
気付けば当初は50台後半の偏差値が50を切るところまで落ち、子供も受験するかどうか悩むところまで来ていたようです。
私は6月後半くらいから本格的に勉強を見始めました。子供は親が本格的に勉強を見てくれるというので気持ちが落ち着いたようでしたが、最初は毎週末の試験範囲を前の晩に付け焼刃でやらせるくらいで、本格的な勉強からはほど遠かったです。
通学に往復2時間必要な私立小に通い、時間がないにもかかわらず、机に向かうまで30分、机についたらテキストがない、ノートがない、筆記具がない、と騒ぎ始め、勉強開始するまでに1時間以上かかって、やっと始めたと思ったら30分で寝る時間がくるという悪循環を断ち切れるように、机を整理して必要な本や筆記具がどこにあるか分かるようにするなど、当たり前のことをしてあげるところから始めました。

【夏休み】
1学期の成績は上がったり下がったりで、たまに良い成績を取ることもありましたが、算数を中心に少しでも難しい問題が出ると途端にわからなくなっているようでした。
そこで夏休みは毎日一定のペースで勉強して力をつけるとともに勉強のペースを身に着けさせるように注意しました。
日能研の夏期講習のテキスト(分量は膨大)を一通り終えるように、問題番号まで毎日指定して、それをやったかどうかもチェック。できなかった場合には、次の日の分量で調整。朝はユリウスの1時間目に参加。
午後の日能研の授業までは自習室で勉強(弁当持参)し、午後から夜で日能研で授業という生活をほぼ毎日繰り返しました。子供も夏休みが一番充実していたと受験後に話しています。

【2学期】
夏休みの勉強が充実したおかげで、2学期最初のテストは良い成績でしたが、これで油断したのか、2学期はなかなか勉強のペースがつかめず苦戦しました。
過去問への取り組み開始も遅れ(女子校の前年度過去問を集めた問題集を何も考えずに最初からやらせたら、最初のページが桜蔭の算数で全く歯が立たず、子供が過去問を避けるようになってしまいました)、学校と通学に時間を取られ、色々と手を尽くしたつもりですが、12月中盤まではペースもテストの成績も上がらずじまいでした。
通っている私立小の内部進学をやめて外部受験を決めるときはかなり悩みました。
今でもこの時期にどうすればよかったのか自分でもよく分かりませんが、苦しいながらも挑戦することに意味があると家族にも自分にも言い聞かせつつ、子供には「お父さんが何とかしてあげるから心配するな」と繰り返していました。

【冬休み】
冬休みは学校がない分、過去問演習の遅れを取り戻すことに力を入れました。
子供の刺激になるように親も一緒に時間を計って過去問を解きました。
日能研のテストの成績は年間偏差値53で、予想R4偏差値57の横浜雙葉はチャレンジ校でしたが、ミスの回避や知識の充実ができれば合格は可能と考えて一定のペースで過去問を解くことに集中し、志望校は見直しませんでした。

【1月受験】
1月は子供の実力を測るのと合格を体験させたいのとで4校受験しました。
1月受験校の数は最も多い方ではないかと思います。結果は合格1校のみ。合格できると考えていた学校にも落ち、偏差値的には10以上低いところしか合格できませんでした。
急きょ日能研の先生と併願作戦の見直しも行い、「おさえ」の学校の変更も行いました。
(併願作戦の基本は、第一志望がダメだった場合に備えて何重にも「おさえ」を用意してあげて、安心して第一志望を受験できるようにすることにあると思います)
後から考えると、1月受験で苦戦したことで、危機意識が生まれ、勉強ペースを維持・加速できたような気がします。
ずっと子供に密着して過去問の出来具合も見ていた私は、最後の仕上げで合格レベルに行けるところまで来ていると思っていたので焦りませんでしたが、家内は結果を見てかなり焦っていたようです。

【直前】
直前は学校を1週間休ませました。
学校があると途端にペースがガタ落ちになることは分かっていたので、もっと休ませてもよかったのですが、学校行事(社会科見学や授業参観)もあり、これ以上は休めませんでした。
夏休みから毎日の勉強を細かく指示していましたが、直前ともなると子供もテンションが上がり、初めてこちらの指示(いつもできそうな量より少し多めに指示していました)を上回る量をこなせるようになりました。
1日に過去問を8~9科目解いて、第一志望の横浜雙葉の過去問は2周(6年分)しました。
確認したら解いた過去問の累計は約200科目で、本格的に過去問に取り組みだしたのが12月以降だったことを考えるとまずまずのペースだったのではないかと思います。
後で話を聞くと、塾の試験も終わり、冬休みまでとリズムが変わるに勉強のペースを崩してしまったお子さんもいたようで、ペースの維持・加速に親が神経を使ってあげることが重要だと思います。

【最後に】
合格発表を見たとき子供は素直に喜んでいましたが、親は志望校だけでなく勉強方法、日々の過ごし方、具体的な勉強内容など、何度も「もっと良い選択があったのではないか。落ちたら親のせいではないか」と心配していたので、安堵しました。
たかが中学受験ですが、子供だけどなく親にとっても貴重な体験だと思います。
苦労した分は必ず何かが得られると信じてやり抜くことを祈っています。
今後も寄せられたドラマを、各カテゴリーに随時アップしていきます。
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